1993 LANCIA DELTA INTEGRALE EVO.1 (Part-3)

戻ってきたエンジンにタイミングベルトをかけて調整しました。ウエスを被せてあるのは、プラグ穴から埃が入らないようにするためです。
周囲はごらんのとおり。

このあと、片付けながら作業を進めていきます。

エンジンの補器をつけていきます。赤いのがタイミングベルトカバーです。
オイルパンをつけるためにクレーンで吊ります。
その4時間後、エンジンはもう載っていました!
エンジンを下から見たところ。オルタネーター(黄矢印)とスターターモーター(青矢印)もリビルドに出したのできれいです。
エンジンを前方から見上げたところ。

今夜はここまでです。お疲れさまでした。(その後、エキマニをワイヤーブラシで磨いていた人がいましたっけ)

翌日、エンジンの回りを組んでいきます。エンジンルームが狭く、次第に手が入りにくくなっていくので傍目にも大変そうです。

その深夜、携帯電話にメールが入り「たった今、デルタのエンジンが完全に復活しました」。

2日で作業終了です。

翌日、元気なデルタと再会しました。

動けなくなっていたのを直してもらえてよかったねー。すごくうれしい。

「それじゃ行きますか」と助手席試乗させてもらいました。いつの間にかマフラーが替えてあって、エグゾーストが勇ましい。

走行500kmまでは3,000rpm以下で慣らしをするとか。フライホイールを30%軽量化した関係でクラッチのつなぎ方にコツが要るそうです。また、圧縮比がすこし上がっているので、ブーストが2,500rpmあたりからかかります。これは速そうです。

「デルタは手を入れれば確実に速くなります」(Eワヤマ談)。

そういえば、カムのプーリーが(軽量化のために)穴開きタイプに変わっていたし、さりげなくチューンされています。「ヘタな運転するとブローするかも」。あぶないクルマです。

今回、デルタの分解から復活までレポートして、ふたりのメカニックさんには頭が下がりました。

クラッチ交換とか、タイミングベルト交換とか、書類上ではたった一言の作業が、車種によってはひと仕事です。それが仕事とはいえ、好きでなければ勤まらないし、腕前とプライドも必要です。「デルタは整備性が悪い」といって敬遠する人が多いというのもうなづけます。まず「できるか」どうか、つぎに「やる気があるか」どうか。ルッソではふたりが意気投合して楽しげにやっていたのが印象的でした。「仕事は楽しくやらないといけません」。(Eワヤマ談)

試乗記はこちらです。