1999 ALFA ROMEO 145 TS

この145は以前からエンジンの吹けが悪く、アイドリングが不安定で、時々エンストを起こしていました。そのときにスロットルハウジングとO2センサーを交換すれば直ると診断していたのですが、高価な部品なのでしばらく様子を見ることにしました。その後、症状が悪化したために作業を行なうことになりました。

走行距離はまだ26,000kmですが「長く乗りたい」というご希望を受けて、5年目の車検を控えた145TSのタイミングベルトも交換することにしました。
エンジンに向かって左側にタイミングベルトがありますが、黒い樹脂でカバーされています。
今回交換する新品パーツです。手前左からタイミングベルトテンショナー、バランスベルトテンショナー、O2センサー。奥右端がスロットルハウジングです。
交換前の様子。太いほうがタイミングベルト、下の細いのがバランスベルト(バランスシャフトを回すもの)です。
専用の治具(黄色矢印)で2本のカムシャフトが回らないように固定します。プラグ穴に刺さっている時計のようなものはピストンの上死点を測るゲージです。

こうしてバルブタイミングをきちんと合わせてベルト交換を行ないます。これを怠ると正しいバルブタイミングは出ません。

タイミングベルトテンショナーの新(左)と旧(右)です。
ベルトを交換して張り具合とバルブタイミングを調整します。ここが大切。
スロットルハウジング(黄色矢印)を交換します。
スロットルハウジングの新(左)と旧(右)です。
ボディ下部の排気管にO2センサー(黄色矢印)は刺さっています。

作業は完了しましたが、このままでは調子が悪いままです。それはコンピュータが調子の悪い状態をメモリしているからです。それを専用テスターをつないでリセットします。

わたしも試運転させてもらいました。アイドリングは安定していますし、タイミングベルトを交換したこともあって、安心してツインスパークらしい吹け上がりを楽しむことができます。これからもどうぞ大事にしてあげてください。