ALFA ROMEO 75TS

アルファロメオの創立75周年にあたる1985年にデビューしたジュリエッタ系の後継モデル。のちの155、156の先輩です。アルファ最後のFR車。

75の肝となるマウント、ブッシュ類を換えてやるとシャキっとした感覚が戻ってきます。

これは商品化するための作業の一環。その後、車検を通します。

上段の左からドデオン・ブッシュ、シフトブーツ、中段がエンジンマウント(右側は分離してしまい役に立っていなかった)、下段がプロペラシャフト・ジョイント(ゴムが劣化して簡単にちぎれてしまった)。
リアの支点部分にあるドデオン・ブッシュ。これが劣化するとリアからガタガタ音がするようになります。
奥に見える黒いパイプみたいなものがプロペラシャフト。
エンジンのオイルパンの脇に見えるのがエンジンマウント。
エンジン後方にプロペラシャフトのジョイントが見えます。75TSはギアボックスがデフと一体化されたトランスアクスル方式(現在のグループCカーと同じ)なので、ニュートラルのアイドリング状態でもこのシャフトは高速回転しています。
水漏れしていたパイプを交換、エンジンオイル交換、フロントハブ調整、ブレーキ&クラッチオイルの交換を行い、ヒーターが効かないのを直しました。今回はここまでですが、他にもウォーターポンプやパイプ類もすべて交換したほうがよさそうです。

AUDIのラインアップからMTがなくなるのはともかく、アルファもスポーツワゴンからMTを外しました。もうMTモデルを作っても売れないのでしょうか。

安楽に移動したいだけなら絶対ATですが、問題は楽しく走らせたいとき。ATでも楽しければよいのですが、わたしの経験の範囲では「乗せられている」感覚を拭い切れません。セレスピードの完璧なシフトダウンには到底及ばないにしても、自分でクラッチ踏んで、きっちり回転が合ったときの快感は捨てがたいのです。ガソリンエンジンなどという機械臭の濃い乗り物を操るにはクラッチ+ギアボックスが似合っているのではないでしょうか。実際、LUSSOで見るクルマはMT車の割合が高いです。

ナナゴーだって、いまどきこんなクルマはもうありません。今後も大事にしていきたいモデルのひとつです。