1994 LANCIA DELTA EVO

納車整備で入庫してきたデルタです。今回予算が限られているため必要不可欠な部分のみのチェックとなります。

隣のリフトではランチア・テーマ8.32をリセット中。V8エンジンが下りているのが見えるでしょうか。

走行試運転中、床下から危険な音がします。プロペラシャフトかもしれないので脱着して点検です。
分解したカップリング部分は非常にきれいです。ぐ、グリスがついてない! これでは異音がします。こんな状態で高速を走っていたらカップリングが焼きついてバラバラになっても不思議はありません。

こういうことがあるので、過去に自分たちでメンテナンスしていないクルマは怖いのです。今回は走行中すぐに異常に気づいたので軽症で済みました。

いろいろと改造してあるようですが、エンジンの吹け上がりがいまひとつだと思ったらプラグをずっと変えてなかったらしく、新品に換えたら良くなりました。
最後にタイミングベルトのチェックです。ベルトはまだ新しいので交換する必要はありませんでしたが調整がいまひとつ。きちんと調整しなおして完了です。

他に、アース不良(緩み)があって、ウィンカーを出すとフォグランプがいっしょに点滅したり、電圧計だけでなく燃料計と水温計の針がひょこひょこ振れたり、ワイパーを動かすとラジオが消えたり、ハザードを出すとヘッドライトが点滅していました。

また、絶対圧センサーのホースが抜けていたため、燃料が濃い状態で噴射され、カブる原因になっていました。それなのにプラグを交換していなかったので加給がかかると失火状態に陥って「走らなかった」わけです。最後にエンジンオイルとフィルタを交換して作業終了です。