ALFA ROMEO 155TS 8V

アルファ155には内気循環と外気導入を切替えるフラップを動かすモーターが壊れるという弱点があります。夏に外気導入だとクーラーが効きにくいなど多少具合の悪い場合があります。わたしが8Vに乗っていたときは(部品代が2万円以上するので)フラップを内気循環で固定してしまいました。

ダッシュボードを外し、コンピュータ(ECU)を外し、ここまでしないとフラップモーターにアクセスできません。手間がかかることをご理解いただけますでしょうか。
写真左上の奥、ベージュ色に見えるのがフラップです。これを棒で突くとブランブランしているのは外れてしまっている証拠。フラップには磁石が付くので芯は鉄板のようです。このフラップの右側にモーターがついています。
フラップモーターを外して裏側をみると軸が折れています。強度不足?
古いモーターを開けてみました。一瞬「なんだ、マブチモーターじゃないか」と思いましたが、ブラシをバネで押さえるタイプなのでオモチャ用ではないようです。 ピニオンギア、ヘリカルギア、ウォームギアでかなり減速しています。安定化電源につないで DC12V をかけたところ、ケース裏の軸が1回転するのに12秒ほどかかりました。遅い分、トルクはあります。
軸に対して斜めに歯を切ってあるヘリカルギアはトランスミッション内部でも見ます。軸に並行に歯を切ってある、通常のスパーギアに比べて接触面積が広いので負荷が大きい場所で使われるようです。

「大車林」(三栄書房刊)という、自動車業界版「現代用語の基礎知識」で勉強しました。(笑)