1996 ALFA ROMEO 155V6

LUSSOのホームページをごらんになって「エンジンルームから異音がする」とのことでご相談メールを頂戴したのですが、言葉だけでは判断がつかないため、ご来店いただきました。たしかにガラガラと騒々しい。このままお返しするのは心配だったのでご相談したところ、お預かりして全体を点検させていただくことにしました。
2.5リッターV6エンジン。どこまで手を入れてあるか、ひとつずつチェックしていきます。
右フロントのタイヤハウスの内側のカバーは1個所しか留まっておらずホイールに擦る危険があります。点検した結果、異音の原因はクランクシャフトプーリーの右にあるアイドラーベアリングか、その右にあるコンプレッサーと判断しました。
その他、左Fタイヤの内側。ブレーキパッドのセンサーケーブルがホイールの内側を擦って切れていました。取り回し不良です。
エンジンルームに向かって正面奥にあるメインリレーが壊れるとエンジンがかからなくなります。一度も交換していないようなので換えておきます。
プラグは純正のCHAMPIONがついていたので、おそらく一度も交換していないのでしょう。イリジウムプラグに交換しました。
異音の原因はコンプレッサーでした。交換前のコンプレッサー。手前を走っている2本のパイプはオイルクーラーホースです。リフトアップすれば下から見えているので簡単に外せそうですが、意外に手間がかかるそうです。
コンプレッサーの新(左)と旧(右)。古いコンプレッサーのプーリーを手で回すとガラガラとひどい音がします。コンクリートの床に響く音はまるで石臼のよう。

コンプレッサーは高価な部品ですが、お客様は「気持ちよく乗りたい」とのことで交換することになりました。

エンジンマウントとミッションマウントも交換しました。これで乗り味もスッキリするはず。

メカニックも「今回初めてお会いした方でしたが155に対する強い思い入れを感じ、結果として高額修理となってしまったのですが納得してくださり、喜んでいただけたのがうれしい」と申しておりました。