2002 ALFA ROMEO 156SW GTA

156 スポーツワゴン GTAの納車整備です。

まだ走行25,000kmなのですが、お客様とご相談のうえ、タイミングベルトを交換することになりました。

気がついたらすでにインテークが外れていました。
外したインテーク。
左前から見上げたところ。手前にトランスミッションが見えています。

このモデルは左ハンドルの6速マニュアル。並行輸入車というと敬遠されがちですがクルマは同じ。正規には輸入されていない仕様を選ぶこともできます。ルッソでは並行でも正規でも同じように楽しんでいただいています。

タイミングベルトはエンジンの右側にあるので、右タイヤハウスのカバーも外します。
右下から見たところ。タイミングベルト(黄矢印)が出てきました。

エンジンのうしろ側にオルタネーターが見えています。

こちらが上から見たタイミングベルトです。各バンク2本ずつあるカムシャフトのプーリーにベルトがかかっていることがわかります。
手前バンクを正面から見たところ。
いつものように、カムシャフトを専用治具で固定してプラグホールに挿したゲージでピストンの上死点を確認してバルブタイミングを合わせます。

外す前の位置をマークして交換する工場もあるようですが、ルッソでは基本に忠実に作業を行っています。

これはあとで聞いたことですが、タイミングベルトカバーとエンジンルーム右端のクリアランス(黄矢印)が非常に狭く、このままでは作業しづらい(というか無理じゃないかなぁ)ので、事前にミッションマウントを外し、エンジンを傾けてクリアランスを確保して作業するそうです。

黄矢印のすぐ左側に銀色のパイプが縦に通っているのはエアコンのパイプです。

カムカバーが汚れていたので化粧直しして組み上げているところ。当然プラグも交換済。
はい、完成!
これが今回交換した古いパーツです。

顔の輪郭がドライブベルト、口がタイミングベルト、眼がアイドラーベアリング、鼻がタイミングベルトテンショナー、腕がカムカバーガスケット、指がプラグ、ボタンがプラグホールガスケット。

マンネリ化を防ぐために戦車も作ってみたのですが、あまりうまくできませんでした。
最後にメカニックが試運転して状態を確認します。

あらためてGTAの速さを実感しました。2,000rpmあたりでもトルクがあって、踏めば6,000rpmを超えてグワォーンっと吹け上がります。6速ありますけど、高速道路である程度回すには4速でないとスピードが出すぎます。1速や2速でガンっと踏むと駆動輪が滑るので路面が濡れているときは注意したほうがいいでしょう。

最後にカーナビ、ETCを取り付け、ボディコーティングして完成です。

新しいオーナーさんにかわいがってもらうんだよ!