1999 PORSCHE BOXTER (5MT)

走行距離約11万km。エンジンはかかりますし、ミッションは(クラッチを踏まなくても)入るのですが、なぜか動けなくなって緊急入庫したボクスターです。

クラッチを踏まなくても入るというのがおかしいのと、リフトアップして下回りを点検したところ、クラッチ板の破片が飛び散っていたため、クラッチ板の破損と判断しました。あわせて車検整備も承りました。

ドライブベルト交換のために、室内側からパネルを開けました。

幌の後端を上げたところから覗いたエンジン上部。

汚れているので掃除したいのですが室内に汚れが飛ぶ恐れがあるのでむずかしい。

リアから見上げた下回り。

トランスミッション(黄矢印)を下ろすために、まずマフラーと触媒を外します。

ミッションを真下から見たところ。右がエンジンです。

ドライブシャフト(黄矢印)を外します。

ミッションが下りました。

メカニックがひとりで下ろせる限界が、この5速ミッションだとか。6速ミッションはひとりでは無理(危険)。

ミッションのむこうに現れたクラッチカバー。

カバー自体に破損は見られません。

床を見るとクラッチ板の破片が散乱していました。

これが問題のクラッチ板。

かなり磨り減っていますが、壊れてはいません。

「おかしいなー」

裏返すと事態が判明。クラッチ板の片面がきれいになくなっています。

フライホイールも痛んでいるので新品(右)に交換します。

上の写真にあるとおり、クラッチ板にダンパー機能がついていないので、フライホイールがクラッチがつながる際のショックを吸収するようになっています。(だから部品がやや高価です)

エンジン後端。黄矢印のスターターモーターでフライホイールのきざぎざを回して始動します。
右からクラッチカバー、クラッチ板、レリーズベアリングの新(上)と旧(下)。
新しいフライホイールとクラッチを取り付けました。
ミッションをジャッキアップして載せます。

復活したボクスター。

エンジンがミッドシップ、ラジエターがフロントにあるため、冷却水のエア抜きに時間がかかります。