SHOT 112 - 2005/11/12

ALFA164QVのルームランプが天井から落ちてきてしまいました。樹脂のサポートが劣化して割れてしまったのです。

ルームランプサポートはすでに生産中止。オーナーが「友人からもらったんです」とお持ちになった中古品をお預かりしたのですが、一部ひび割れているのと、塗装がべたべたになっていて触ると手が真っ黒になります。

べたべたを除去するため、住友3Mの「クリーナー20」をスプレーしながら根気よくボロ布で拭き取っていきます。樹脂が劣化していて弱い部分がポロっと割れるので怖い。弱い部分は「プラリペア」(合成樹脂の粉と専用液剤を混合し重合硬化させる補修剤)で補強しました。「プラリペア」は歯医者さんで使っているものと基本的に同じ。左の写真の製品は模型店で販売しています。スロットカーのボディの修理に愛用していました。

2ヶ所の四角い穴(黄矢印)にルームランプユニットがぱちっとはまるようになっていて、ここの樹脂が割れてしまうから落ちてくることが多いそうです。それならば樹脂が割れても落ちてこないように金属(銅)板で補強することにしました。

銅板と接着剤の厚さ分、やすりで樹脂を削りました。そうしないとルームランプユニットがとまらなくなります。

脇にも折り曲げて2液混合式エポキシ接着剤でつけました。
翌日、錆止めも兼ねて黒スプレーで塗装して完成です。となりに置いてあるのがルームランプユニットです。
古いサポートの残骸を取り除いてます。天井の裏側から8本の木ネジでとまっているのでちょっと面倒。
復活しました!

ちゃんとルームランプが点灯します。ルームランプがなくてもクルマは走りますが、夜中に不便を感じることがあるのと、なにより天井に穴が開いたままではかっこ悪い。自分のクルマだったらと思うと堪えられません。

今回は弊社で納めさせていただいたQVだったこともありますし、特別に(個人的に)修復作業をさせていただきました。会社でやっている時間はないので夜中に自宅でコツコツやっていたのですが、なかなか楽しい時間を過ごすことができました。クルマは手をかけるほどに愛着が増します。工作が得意な方はご自分で直す(レストアする)ことをお勧めします。