SHOT 124 - 2005/12/09

今度のクアトロポルテはちょっと違います。

なにげに運転席に座っただけで「これが高級車なんだ」という衝撃が走りました。わたしの知る限り、他のどんなクルマとも違う、このクルマだけの高級感が備わっているのです。ベンツともジャガーともセルシオとも次元が違う。空気が違うのです。やはりイタリアの香りがします。

現行クアトロポルテに出会うのは2台目。

前回は、これ見よがしの電気仕掛けのてんこ盛りに、漠然と「すごいなぁ、よくこんなクルマを作ったなぁ」と感心しましたが、実はピンと来ていませんでした。それが今回は来たのです。ずっとセダンを乗り継いできているわたしにとって「アガリ」を見た思いです。

ボリューム感のある、堂々たるボディ。こんなセダンは反則です。スポーツクーペの魂(ハート)を持っています。実際ノーズが長くてトランク部分が短い。だけどトランク容量を他車と比較するのは野暮。

4.2L V8エンジンが目覚めたときの「フォン!」と刺激的な響きが緊張感を呼び起こします。最高出力400psといえばF360モデナとおなじ。フェラーリの血が流れているビッグセダンって、ちょっとそそられませんか?

いま、クアトロポルテとBMW M5のどちらかを選ぶとしたら悩みそう。