SHOT 163 - 2006/03/01

前回 MOTUL CARE SYSTEM 施工後にリセットしたBMW735iの CONSUMPTION(燃費)計です。

カウンターは2つあって、もうひとつのずっと以前からの値が4.9km/L。高速道路を走ると一時的に5.2km/Lくらいに上がって、市街地ばかり走っていると4.8km/Lまで落ちてくるという感じ。純粋に街乗りだと4.5km/Lくらいなのでしょう。

施工当日、帰宅する際、妙にエンジンがぬるぬるした回り方をするのです。それは「エンジン・クリーン」ではなく「フューエル・システム・クリーン」のせいでしょう。満タン90Lのところ40L弱の状態で入れましたから、おそらく濃かったのでしょう。薄めて使う洗剤を原液のまま使ったような感じがしたので、ガソリンスタンドに寄って給油しました。

翌日、エンジンの滑らかさにはすでに馴れてしまっていましたが、アクセルのつきが良くなり、発進時の出足が良くなったことはいまでも新鮮です。これは「フューエル・システム・クリーン」の効果もあるような気がします。燃料に添加剤を入れるのは本来わたしも好みませんが、こんな効果があるなら許します。

それまではアクセルを入れたときにもたつく感じがあって、街中でも前車との車間距離が開いてしまいがちでした。それがフーっとスムーズに加速していくのです。735に乗り換えた当初は「エンジンフィールはE34 BMW520のほうがいい」と思っていましたが、もう520には戻れません。

中古車は調子の悪いまま乗ってはいけません。買うときに不調がわかっていれば納車前に直して乗るべきです。そうじゃないとそのクルマが好きになれないし、そのクルマと過ごす時間が楽しくなくなります。「あとでお金を貯めてから」というのはお勧めできません。ですからルッソとグースネック名古屋では、中古車の納車整備に力を入れていますし、タイヤ交換なども必要に応じてご提案しています。前オーナーがどういう乗り方をしてきたかを踏まえてリセットして、そこからはご自身で新たなスタートを切ってほしいと思います。

「燃費が改善すれば」と期待した MOTUL CARE SYSTEM でしたが、気持ちよく走るものでついアクセルを入れてしまい、結果、燃費は改善しませんでした。(笑)

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余談ですが、先日クラウン・マジェスタに乗る機会がありました。リアから見るとチョット偉そうで良いですね。ボディサイズのわりに室内は広々していて、やたら出足がよくて、おまけに壊れないのですから文句のつけようがありません。その後、セルシオに初めて乗ったら重かった。実際に重いのかもしれませんが、これならば735のほうが軽快です。ただ、いずれもユーティリティには優れていても、琴線に触れるものがありません。楽チンだけど退屈。

至るところで同じクルマに出会うのは避けたいから輸入車になってしまうという事情もありますが、わたしはクラウンやセルシオよりは7シリーズのほうが好きです。日本車は割り切り方が透けて見えてしまうような気がするのですがドイツ車やイタリア車だと、作り手が「一体なにを考えてたんだろう?」と思いを馳せる楽しみがあります。イタリア車は理解できなくて悩むこともしばしばですが(笑)、クルマを通して垣間見える異文化がおもしろい。

わたしにとってクルマとは、生活を豊かにするための道具。クルマと付き合うなかで、いろんな発見や変化を楽しむことができればうれしい。