2002 ALFA ROMEO 147TS Selespeed 納車整備レポート (2005/12)

アルファロメオ147 セレスピードの納車整備を行います。

走行距離は12,000kmと少ないのですが、3年経つのでタイミングベルトも交換します。「中古車だから」「アルファロメオだから」ではなく、次の愛車に選んでくださったクルマに安心して気持ちよく乗っていただくためには、必要な部分にきちんと手を入れることは必須だと考えています。

タイミングベルト、テンショナーベアリング、アイドラーベアリングの3点セットと、バランスベルト、タペットカバーガスケット、プラグ、油脂類を交換します。
エンジンのカバーを外すと、イグニッションコイルが8個並んでいるのが見えます。1気筒あたり2本ずつスパークプラグがついています。プラグの本数だけでいえばV8エンジン相当ということになります。
タイミングベルトとバランスベルトが見えました。

一番上に2個ついているカムシャフトプーリーにかかっているのがタイミングベルト、下のほうにかかっている少し細いのがバランスベルトです。

タペットカバーを開いたエンジンを真上から見たところ。
ベルトとベアリングの新(右)と旧(左)。
こちらはタイミングベルトの新(右)と旧(左)。

古いといってもまだ印刷された文字が消えずに残っているのは走行距離が短いから。ですが、動かさないまま月日を重ねるとゴムは劣化、硬化が進みます。

新しいタイミングベルトとバランスベルトを張りました。

「タイミングベルト」というと「切れたら大変」というイメージがつよいですが、本来、正しいタイミングでバルブを開閉させるための部品です。交換してあれば良いというものではなく、エンジンの性能をきちんと引き出すためには適正な張り調整が必要です。

エアバッグ警告灯が点灯していたため調べたところ、助手席側シートベルトのプリテンショナーの配線に接触不良があったため修理し、テスターでエラーを消去し、「クラッチプレッシャープレートストローク」の数値を29mmに合わせるべくエンジンルーム内のクラッチアームの長さを調整しました。これはレリーズシリンダーを押すシャフトの長さの調整で、数値が小さいとクラッチが切れるのが遅くなり、大きいと早く切れてしまいます。

最後に、もうすぐ切れる車検を通して納車準備完了となりました。

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