2003 ALFA ROMEO 147 GTA 納車整備レポート (2007/10)

走行距離3万kmのALFA 147GTAを次のオーナーへバトンをお渡しするにあたって、タイミングベルト、ウォーターポンプ、クラッチ交換等の納車整備を行います。リセット作業はある部分「消耗品交換」なのですが、調子が良くなるような工夫を加えながら行う、究極の予防整備でもあります。

アルファロメオやマセラティなど、わたしたちが得意とするモデルを「グースネック名古屋」でご購入いただく場合、ルッソにおける納車整備が安心のオプションであると自負しております。遠方のお客様であっても、一度リセットしておけば1〜2年はトラブルフリーでお乗りいただけるはずです。

この3.2リッターV6エンジンがGTAの大きな魅力。低回転からトルクがあって扱い易く、踏めば滅法速い。ヤンチャ坊主です。
エンジンルーム内、バッテリーの前方にあるエアクリーナーを点検します。
真っ黒だったので新品(右)に交換します。
インテーク、イグニッションコイル等を外していきます。
右フロントのタイヤハウスからクランクプーリー等が見えます。
ウォーターポンプの新(上)と旧(下)。
1番シリンダーにダイヤルゲージを挿して上死点を出した状態で(専用工具で)カムを固定します。バルブタイミングが正しい位置でタイミングベルトは張らなければなりません。
クラッチを交換するためにはトランスミッションを外す必要があります。 そのためにはマフラーや足回りが邪魔になるため、サブフレームごと下ろしました。

下ろしたミッション(写真下)と、ミッションの陰から現れたクラッチカバー(写真上)。

ミッションから出ているシャフトの付け根にガイドチューブがあって、そこにレリーズベアリングがはまっています。

今回、クラッチ板の中心を通るシャフトが錆びていたため、クラッチを踏んだときのフィーリングが良くありませんでした。ここは新しいクラッチ板に熱に強いグリスを塗って対策しておきました。

クラッチカバー、クラッチ板、レリーズベアリングの新(右)と旧(左)。新品が大きく見えるのは台に載っているからで、大きさは同じです。

クラッチを取り付けるまえのフライホイール(写真上)。
再度トランスミッションを載せました。
サブフレームを付けて、足回りやマフラーを元に戻して、作業は夜遅くまで続きました。
翌朝、試運転して完成しました。クラッチは軽くスムーズです。フロントのブレーキパッドが現在、残り半分くらいなので、あと1万kmを超えたら交換するとよいでしょう。わたしたちにとっても思い入れのあるモデルです。どうぞ可愛がってあげてください。

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