先日F430のベルリネッタとスパイダーが仲良くリフトに上がっていました。
どちらも当社が色やコンディションにこだわって輸入した車です。

20170921_165838

手前は極上コンディションのF355。

20170921_165855

このスパイダーの薄いブルーは「グリジオアロイ」と呼ばれる色で、屋内よりも屋外で見ると
ボディの陰影がとても味わい深い繊細な色調です。

20170921_165929

こちらはフロントブレーキ。

20170921_165917

そしてリアブレーキ。

20170921_170157

スパイダーの方はエンジンマウントの寿命がきていたので交換しました。ゴム部分がこのように
切れていました。

20170921_170039

20170921_170003

そして今回撮影時は2台ともマフラー交換の途中で、こちらは黒のベルリネッタのエンジンルーム。
すでにマフラーが外されていました。

20170921_170358

こちらは外されたフェラーリのノーマルマフラー。

20170921_170238

スパイダーにはまだノーマルマフラーが付いていました。こんな感じです。

20170921_170325

こちらは取付を待つパワークラフトの社外マフラーです。

20170928_160006

その後スパイダーに取り付けられた姿。パワークラフトは作りの丁寧な日本製のステンレスマフラーで
リモコンでバルブが開閉できる優れものです。住宅地ではノーマルモードで流し、高速道やトンネルでは
バルブを開いてさらに豪快なフェラーリサウンドを楽しむという乗り方ができます。
テール部のルックスもいい感じになりました。

20170725_150400

先日お預りしたアルファロメオ4C。久々に復活したアルファの本格小型スポーツカーとして
発表当時は大変話題になりましたよね。

20170725_150210

この4cはルーフがシルバーに塗り分けてあります。重心が低く見えて個人的にこのセンス
気に入っています。今回、デュアルクラッチのオートマチック・トランスミッション(Alfa TCT)が
たまに不調になるとのことでお預りです。

後ろに見えるのはザガートが生産した最後の純血アルファとも呼ばれたSZのオープンモデル、
RZ(ロードスター・ザガート)。珍しく”最後”と”復活”した2台が並びました。

20170725_151615

全ての4Cに当てはまるかどうかは不明ですが、同じような症状が他の国でも報告されています。
本国に問い合わせた結果、原因はコンピューターに起因するそうで、先ずはアップデート版の
プログラムに書き換えをする作業を開始。テスターを繋げて作業中のところです。
作業は全てイタリア語なので今日は当社イタリア人スタッフも工場に来て手伝い。彼のイタリアン
コネクションは助かります!

20170725_151851

こちらは修理とは関係ないですがこの車らしいカットを・・・。
ご存じのように4Cはフルカーボンのモノコックシャシタブにアルミサブフレームやルーフ部の
レインフォース(補強)などを接合して構成されていまして、写真左部分の赤いボディの端っこにシャシが
一部露出しててカーボン模様が見えています。積層樹脂製のボディパネルに付けられている四角い
ドアストライカーは軽合金製です。そしてエアインテークからは金網越しにインタークーラーも
見えてます。

20170725_150246

そしてこのリア部分の盛り上がり方がイイですね~。サイドの窓の半分位の高さまで盛り上がってて、
いかにもシート後ろにパワーがあります!という感じがしませんか?

街中ではほとんど見かけるチャンスもなく、最近車雑誌でも取り上げられることが少なくなった
4Cですが、実車に触れてその魅力を再確認しました。こういう車をラインアップしていたり
後輪駆動でジュリアを復活、さらにはSUVのステルビオまで発売して元気になったアルファ!
”純血時代”から共に歩んできた我々としては嬉しいかぎりです。 Viva!! Alfa

このところ新型ジュリアを点検、オイル交換など
のためお預りする機会が増えてきました。
昨年末に第1号車を輸入して以来、たくさんの方がショールームに足を運んで下さり予想を
上回るペースでご注文をいただいおります。

20170622_134105
車好きが欲しくなるホントにいい車です!

20170622_130708
この車は当社が輸入したジュリアの中で最初のカーボンセラミックブレーキ装着車。

20170622_134038 (2)
アルファとフェラーリが共同開発したツインターボエンジン。510馬力でトルク61kgm!

20170622_134010 (2)
スタートしてわずか4秒程で100キロに達してしまう高性能車です。オーナー様はこれで通勤されています。

20170622_132432 (2)
オイルフィルターはエンジン上部、両バンクの間にあります。(矢印下のところです)

20170622_125121
フィルター部分を外すとこうなっています。汚れたオイルが下の方にたまっていますので、
吸い出してきれいにしてから新しいフィルターを付けます。

20170622_132703
これがフィルター本体。左の黒く汚れているのが外したフィルターで、しっかり仕事をしてくれて
いるなぁと安心しますね!

20170622_132822
フィルターケースにキャップを取り付けて・・・・

20170622_133409
エンジンカバーを付けました。

20170622_133204
これはボンネットの裏側です。クアドリフォリオはこの他にルーフやプロペラシャフトなども
カーボン素材が使われています。ちなみにフェンダーやドアなど各部にアルミを使っているので
車重は1,524kgと相当軽く収まっています。

20170622_133431
そしてオイルを注入して交換終了です。規定量は7リッターとなっています。取扱説明書では
初回オイル交換を「15,000kmまたは1年」と定めていますが、こんな高性能エンジンを新車から
15,000kmも無交換で乗る方はいないでしょうね!

20170622_134429
この日はたまたま半世紀前から最新まで歴代のアルファのセダンが入っていました。
[...]

先日お預りしていたアルファロメオSZです。今回は車検整備とエアコンのコンプレッサーなどの
交換修理、リアアクスルのブーツ交換などを行いました。

DSC01808

DSC01805
80年代後半に入りアルファが次々と横置きエンジン、前輪駆動に変わり始めた時代に「最後のアルファ」と
呼ばれ、新車時から深く関わった我々にとっても愛着ある重要なモデルです。弊社ホームページでも
20年前からたびたび取り上げてきましたので、ご興味のある方はこちらの”Lusso Classic”サイトも
ぜひぜひ御覧ください!http://lussocars.com/classic/

DSC00786

DSC01797 (2)
この時代のアルファの特徴はなんと言っても音が最高なこのSOHC時代のV6エンジンと
トランスアクスルにド・ディオン式リアサスペンションの凝ったシャシです。
上の画像はリアから眺めたところです。

DSC01803 (2)
こちらはフロント側を真下から撮ったところです。美しいアルミフィンのあるオイルパンと
後方に続く排気管。ギアボックスはここにはなく後輪側にあります。

DSC01801 (3)
リア側を別の角度から。太い鋼管でできた台形のような形をしたものがド・ディオンチューブで、
青矢印がクラッチ、ギア、デフが一体になったハウジングです。そのすぐ脇にブレーキがあり、
そこから延びたドライブシャフト(黄色矢印)を介してタイヤが駆動されます。重いブレーキ
ユニットが内側にあることによって左右の重量配分の面でも有利です。

alfetta リアサス
SZではなく他のアルファのリア部分の図ですが、このようになっています。重いギアボックスの
重量を受け持つのはボディ側なので後輪には影響しません。一時期のアルファはスパイダーを除く
全ての後輪駆動車にこんな手間もコストも掛かるメカニズムを使っていました。

DSC01799
ご覧のようにコイルスプリングから下部分はド・ディオンチューブとタイヤ&ホイールだけなので
バネ下重量の軽減に貢献しています。バネ下が軽いとタイヤの接地性能が大きくアップして
ロードホールディング(食いつき)が良くなります。SZの最大横Gは1.1Gだそうで、1.0Gを越える
ということはすなわちコーナーリング中に車両全重量の荷重が横方向に掛かってもタイヤは食いついて
いるということです。ちなみに一般的な市販車の最大横Gは0.5~0.6程度です。

DSC01844 (2)
リアアクスルのホイール側のクローズアップです。手前の赤矢印がド・ディオンチューブで、
その向こうにはコイルオーバータイプのショックアブソーバーが見えます。
黄矢印部分が交換したアクスルブーツです。

DSC01846
こちらが取り外した古いブーツです。ヒビ割れしてグリースが滲み出てしまっていました。

DSC01804(2)

このほど納車整備が完了して新しいオーナー様にお渡しした1300GTAジュニアです。
GTAの”A”はイタリア語で「軽量化」を意味する”alleggerita”の頭文字で、ボディやメカニカル
パーツをアルミやマグネシウムで作り替え、エンジンも専用のものが開発されたレースで
勝つことだけを目的に開発されたレーシングモデルです。多くはレースに投入されましたが
ストラダーレと呼ばれる公道仕様も売られ、これはそのうちの1台です。

1600と1300合わせてホモロゲーションが取得できる1,000台程が作られ、うち1300は計447台です。
ただレース向けの記録に残っていないような例外的な生産もあったため諸説あり、本当の台数は
はっきりしていません。

dsc01495-2
リフトに上げられたGTA。もともとコンディションの良い個体だったのでクラッチ、ディストリビューター、
ドライブシャフトカップリング、ベルト、ホース類、タイヤなどの交換でした。

dsc01569
フロントバンパーすぐ上の小さな楕円形のグリルがGTAの証です。アルミボディに金網がリベットで
留められています。

dsc01518-2

dsc01516
GTAのエンジンは1600ジュリア系のエンジンをベースに開発されました。ツインプラグのシリンダーヘッド、
鍛造コンロッド、深いオイルパンなどを採用してアウトデルタが1基づつ入念にバランス取りしながら
組んだレーシングエンジンです。1300GTAは1600GTAのエンジンをショートストローク化したものなので
ボア径は1600の78mmと同じで、ストロークが82mmから67.5mmとかなり縮められたオーバースクエアな
エンジンです。低回転域でのトルク特性は不利ですが、吹け上がりの良さでは有利になります。

dsc01623
取り外した8本のプラグとハイテンションコード、ディストリビューターキャップ。今回はこれらと
ディスリビューター本体も交換しました。

dsc01552-2
クラッチ、カップリングの交換のためにドライブシャフトを外しています。
リアサス、ディファレンシャルケースを後ろから見たところです。作業中ずっとリアアクスルを
吊っているはリバウンドストラップと呼ばれる布製のベルトです(矢印)。以前モントリオールの
ブログ記事でこの辺りのことを書きましたのでよろしければご覧ください。

dsc01544
下ろしたベルハウジングとギアボックス。GTAは中の歯車も軽量化されたものを使っています。
ヒストリックレースの盛んな海外では、なんとこのギアボックスケースにそのまま収まる
6速トランスミッションが開発されて売られています。ベルハウジングが黒いのはマグネシウム製
だからです。

dsc01537
ベルハウジングから後ろが外されたエンジンを後方から見たところです。まだフライホイールが
付いています。

dsc01543

dsc01585-2
内部を清掃する前のベルハウジングです。レリーズベアリングとレバーが見えます。通常、クラッチ交換の
際はこのレリーズベアリング(矢印)も一緒に替えます。

車検整備のためお預りしていたアルファロメオ スパイダー ヴェローチェ最終年型です。
弊社が新車で納めて以来ずっとお世話させていただいている車です。 23年経過していますが
大切にされているので驚くほどきれいで低走行距離です。今回車検は油脂類の交換、各部点検と
ディストリビューター交換ぐらいで済みました。

dsc01311-2-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

dsc01317-2
115型スパイダーは1966年から1993年半ばまで、なんと27年間に亘って生産されました。
この90年発売のシリーズ4と呼ばれる最終型は外観も内装もかなりモダンになり、ようやくオートマも
選べるようになりました。最大の市場である米国では70年代からオートマが望まれていましたが
国営企業時代は商売のことはあまり気にしなかったのでしょう。

dsc01316-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

dsc01314
1950年代から続いた伝統のツインカムエンジンもボッシュのインジェクションなどにより、
一時よりもパワーを取り戻していました。ただ車重の方も時代と共に増えていきましたが・・・。
本国ではこの世代になっても1600㏄ツインキャブレター仕様が併売されました。

dsc01325
115と聞くとどうしても向こうに見えるジュリアシリーズを思い浮かべてしまいます。
60年代と90年代のツーショット。

dsc01327
走行距離が少ないので今回が初めてのディスリビューター交換です。
まずキャップを外し・・・

dsc01318
この黒いローターを抜こうとしたのですが23年の間に固着してしまったのか、なかなか抜けません!

dsc01322
思い切り引っ張って抜いたところです。最近ではディストリビューターなんて聞いたこともない
という方もいらっしゃるかと思います。簡単に言いますとプラグを点火させるために必要な電気を、
エンジンの回転と連動させながら各プラグに振り分ける配電盤のようなものです。

dsc01333
この茶色のディストリビューターキャップ内側には4か所の接点があり、そこからコードを介してプラグに
電気を送り込みます。この車の場合、イグニッションコイルから来た高電圧がローター中心部からに入り、
ローター端っこの接点とキャップ内の接点が接触してプラグに送られる仕組みです。
高電圧が通る接点が擦り減ると送電ロスも出ますし、可動部分の摩耗も避けられないので今回のような
交換が必要となるわけです。

現在ではコイルが各プラグ頭上に直結していてコードがなくなり、タイミングもセンサーが無接点で検知して
コンピューターが精密な制御をするので比べものにならないほど進化しました。

dsc01324
1993年当時でも“新車で買える旧車“状態だったこのスパイダーですが、まさに後世に残すべき1台です。
これから先も世代を越えて今のまま大切に乗られることを願っております。

5リッター、V8エンジンのジャガーXJを車検でお預りしていました。それまでのXJシリーズとは
全く違うスタイルが特徴の現行型で、イアン・カラムという人がデザインしました。
彼はジャガー移籍前にはアストンマーチンでDB7やDB9などを手掛けたデザイナーです。

11-jaguar-xj-portfolio-01

dsc01149
2回目となる今回の車検、油脂類などの交換のほかブレーキローター研磨、ブレーキパッド、
パワーステアリング・ホース、フロントロアアーム・ブッシュの交換を行います。
ボディは先代と同じくアルミモノコックで、5メートルを優に超えるボディにもかかわらず
車重は1,800kg台に収まっています。しかもこの世代から素材の約半分にリサイクルされたアルミを
使っているそうで、スタイル同様に先進的な取り組みがされているんです。

dsc01145

dsc01139-2
きれいに研磨されたブレーキローターです。その下の画像の黄色矢印はリアのエアサスペンションです。
先代までは前後ともエアサスでしたがこの世代からフロントはスプリングのサスに変わりました。

dsc01142

dsc01144

20161018_154359
パワーステアリング・ホース(黄色矢印)の交換は工具の入る空間が限られていて少々手間が
かかりました。パワステポンプとステアリングラック上部のバルブボディ(青矢印)とをつなぐ
ホースで、加圧されたオイルがここを通ります。
真ん中の画像は外したホースで、その下は取り付けた新品ホースです。

dsc01152-2

20161018_154705
フロント・ロアアーム(青矢印)のボディ取付側に付いているブッシュ(黄色矢印)も交換しました。
右側サスペンションを前から撮ったところで、画像右側がエンジンで、写っていませんが左側にタイヤが
あります。各ブッシュを点検したらこのブッシュに亀裂が入っていました。
その下の画像は新品のブッシュです。

20161018_160656

20161018_160932

20161018_161456
車からアームを外し、圧入してあるためこのようにプレス機を使ってブッシュに圧力をかけて
抜きました。その下は新品ブッシュを置いたところです。外した時と同じように圧力をかけながら
はめ込んでアームを車体に組みつけて完了です。

ブッシュ類はたいていゴムでできていて、緩衝材や走行フィーリングを決める調整代のような役割もある
地味ながらとても重要なパーツです。今回この車は登録後5年目でロアアームブッシュの交換となったわけ
ですが、ゴムである以上劣化は避けられません。使われる箇所によって荷重や熱がかかるので劣化の速さは
[...]

弊社が昨年イタリアから輸入した車で、日本上陸後二人目のオーナーの許への納車に向けて現在整備中です。

dsc_0258_1

dsc01176
もともと現地で愛好家が大切に保有してきた車なので、輸入後も特に大きな整備は必要ありませんでした。

今回、納車整備としてキャブレターのオーバーホールとバンパーのクロームメッキをし直すことになりました。
F2エンジンのレギュレーションを満たすために生まれたフィアット・ディノですが、この車は後期型の2400ccです。
1969年トリノショーでフェラーリ・ディノ246GTと共に発表され、生産も同じ時(同年12月)に同じ工場
(マラネロのフェラーリ工場)で仲良く始まりました。

dsc01174
燃料の配管やスロットル・リンケージを外し3基のキャブを下したところです。エンジン自体はけっこう
低い位置に搭載されているのがわかります。
ヴィットリオ・ヤーノが手掛け、エンツォの息子ディノも開発に係わったバンク角65度のV6レーシング
エンジンがベースです。これをアルフレッド・ランプレディが公道向けにデチューンしたもので、この数年後には
ランチア・ストラトスにも使われました。

dsc01164

dsc01173
キャブレターを分解、清掃して取り寄せたオーバーホールキットの部品で組みあげていきます。本体内部の
細い燃料経路を入念に確認しながらエンジンコンディショナーやキャブレタークリーナーで洗浄します。
これらのケミカルは強力なのでゴム手袋がしばらく使っているとブヨブヨに変質してきます。
その下の画像は洗浄の済んだジェット、スクリュー類です。

dsc01160

dsc01166
きれいになったオーバーホール後の状態です。ウェーバーのダウンドラフト40 DCNF型で、下段の写真は
キャブの底面から撮ったところです。蓋みたいに見える二つの色の濃い部分がアクセルに連動して開閉する
スロットルバルブで、型番の「40」はこの口径が40mmであることを表します。
キャブレーターの時代、ウェーバーは車好きの琴線にふれる憧れのブランドでした。嬉しいことに今でも
イタリアのマニエッティ・マレリ社の傘下でスペインにて製造を続けています。リンク→WEBER

dsc01213
元の位置に取り付けられてこれから調整に入ります。このキャブが並ぶ光景がたまりません!
インジェクションがすっかり当たり前になった今ではキャブ調整の経験のないメカニックも珍しく
ありませんが、当社のメカニックは自身でも長年にわたってキャブのチューニングカーを
保有して知り尽くしていますので心強いです。

dsc01181
上のキャブを外した写真と共にご覧いただきたいのがスーパーカーの流儀にのっとったエンジンルームです。
ボンネット裏とエンジンルーム内が黒く塗装されています。ここがボディと同色だとちょっと
普通の車っぽくなってしまいますが、こういう何気ないところにこの車の生まれが出ていますね!

旧い車が大好きなT様、もう少しでご納車できます。私共もお渡しする日が楽しみです。

納車に向けて整備を進めてきました1991年式964型カレラ2です。

porsche-carrera2-01-1
真っ赤なポルシェ!オリジナル状態が良く保たれています。

dsc01073
撮影時はちょうどブレーキホースの交換中でした。重要保安部品であるこのホース、ゴムでできているので
時間と共に劣化するのは避けられません。経年変化だけでなく冬季、路面にまかれる凍結防止剤(塩化カルシウム)
なども劣化の原因になります。
地味だけれども命にかかわるパーツです。目視では判断が難しいので定期的な交換をお奨めします。

dsc01059

dsc01071-1
ブレーキオイルリザーバータンクはトランク内にあります。ブレーキオイルを抜いてホース交換、エア抜きと
いう手順で進めます。下段は右前輪サスで、矢印のホースを交換します。
ブレーキキャリパーはブレンボの4ピストンです。

dsc01068-1

dsc01062
そして左後輪です。リアはエンジン側のホース取付部付近の工具の入るスペースが狭くて
若干やり辛いです。下段は新品のホース。

dsc01074
こちらは同じく左後輪のブレーキローターを外した状態です。矢印のハブボルトの台座部分をご覧ください。
余分なところをぎりぎりまで少なくしてバネ下重量軽減に努めています。

dsc01075
こちらのホイールナット。持つとエッ?!と思うほど軽い軽合金製です。ポルシェは昔から
こういう細かなところにも惜しまずコストを掛けてます。彼らにとっては当たり前のことをやって
いるだけなのでしょう。カタログとかでもいちいち声高にアピールすることなく売っていました。

運転して楽しいだけではなく、こういう姿勢も人々の信頼を積み重ねて今日のブランドイメージを
築き上げた理由でしょうね。当社ではこのところ964型の入庫が続きましたが知れば知るほどいい車です!
これからも世代を越えて乗り継がれるのは間違いありません。

アイドリングが不安定になるなどエンジン不調のためお預りしたダイムラー・ダブルシックスです。

93-daimlar-doublesix-01-1

1968年登場のXJ6からほぼ変わらない風格あるボディにリージェンシーレッドと呼ばれる
ワインレッドが似合っています。ハンドメイドの内装に12気筒エンジンのジャガー最高級
サルーンでこの車は93年登録の最終型です。

dsc00869

原因はガソリンタンク内の腐食が進んで燃料系統が詰まり気味になり、燃料が十分に送られ
なかったことでした。タンクを新品に換えて解決いたしました。

dsc00887

これが取り寄せたガソリンタンクです。このXJ系はデビュー当時からタンクが左右に2つあって
給油口もそれぞれ別にあり、ダッシュボードにタンクの切替スイッチも付いています。
合計で91リッターも入ります。

dsc00889

給油口からみたところ。中がひどく錆びてしまっています。

dsc00879

タンクはこのトランクルームの側面、リアフェンダーの裏に立てて入っている感じです。
この後ろに向かってすぼんだリアスタイル、いいですね~。

dsc00893

この画像はリアバンパーを外した状態で、タンクはこの奥の空間にすっぽり収まります。
昔の名残で配管には英国規格のウィットネジが使われています。

dsc00873

タンク交換とは関係ありませんが4輪独立懸架の左側リアサスです。スプリングとアブソーバーが
片側2本ずつサブフレームに取り付けられています。見えにくいですがその奥にはインボード
ブレーキが見えます。ブレーキは前後ともガーリング製ベンチレーテッドディスク。
この構造といいコストが掛かっています!

dsc00901

この給油口がトランクの左右にあります。全てが金属で作られていてクロームメッキされた蓋の
部分だけでも肉厚でけっこうな重さがあります。現代の車ではありえませんね。

dsc00878

グリルはもちろんすべて金属製。最近の車のクロームと比べるとなんとなく光沢が“深い“感じがします。

dsc00877

エンジンルームにぎっしり詰まった感じの5.3リッターV12エンジンです。72年に登場した当時は
世界で唯一の12気筒4ドアサルーンで、性能的にも最高速度230km/h、0-100km/h加速が7秒前後と
ベンツの300SEL6.3などと共にトップクラスでした。
現代の車のようにテスターをつないで診断・・・というわけにはいきませんが、この車にとって
最も適した整備を常に心掛けています。これからもオーナー様にはこの乗り味をずっと永く
味わっていただけるようご一緒させていただきます!

Back to top