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一度でもそのドライバーズシートに身を預けてこのマシンをドライブできるなら、何かを引き換えに差し出しても良いと思える方にはしびれる一台かと思います。

多くの名車を有するフェラーリにおいてこの12気筒ミドシップモデルは一度は保有し思いのままに走らせたい一台かと思います。
マラネロから世界中の好事家に引き渡されて、今もなお走らせる事ができる個体に触れる事は動体名車遺産を後世に伝える任務に近いかもしれません。
これまでのオーナーに大切にされてきたからこそこうして走らせる事ができるコンディションを維持しており、その結果世界中での取引相場が高騰したことは至極当然の結果ともいえます。
資産としての一台を持つのではなく、この一台を後世の繋ぐ任務を引き受ける心意気で保有いただければと思います。結果、資産としての価値が残ったとしてもそこが最優先ではない一台である事を願って楽しんでいただければ幸いです。

歴代モデルの最高峰は、いつの時代にも最高峰であったことは変わらぬ事実として残ると思います。