わたしが 164 REPORT をお届けするのは二度目.前回は164Lをレポート車として乗りましたが,今回はSuper 24Vを自分の愛車として乗ります.

■ なぜ164なの?

5年近く155に乗ってきて,特に不満はなかったものの「そろそろ乗り換えてもいいかな」という気持ちもあったことがひとつ,そこへEワヤマさんが「今度164のSuper 24Vを下取るんですけどよければ乗りませんか」と提案されたのがひとつ.164Lをレポートしたのが1998年夏.その時点でEワヤマさんは「164の旬はこれから2〜3年」と言っていましたから,すでに「あと1〜2年」でしょうか.

hisataを知る読者のみなさんにとっては次のクルマが164,しかもSuper 24Vだというのは意外だったと思います.164だとしてもQVとかQ4とか,とにかくMTだろうと思ったことでしょう.たしかにhisataはMT志向ですが,都内の慢性的渋滞や東名高速の往復を考えたときに「ATでもいいだろう」と思ったことと,Eワヤマさんの「ATは嫌だといつも言ってたから,いつかATに乗せてやろうと思ってた」というたくらみが絡んでいます.(笑)

155は新車で買いましたが「今度乗るクルマは中古車」と決めていました.しかも気軽に楽しめる価格帯がいい.安いほうが気楽だし,余ったお金で手を入れることもできる.94年式の164 Super 24Vは走行距離3万kmで100万円代です.それだけで当時620万円したクルマに乗れるのです.悪くない買い物だと思いませんか?

164もQVやQ4などの限定モデルには根強いファンもいるのですが,他のモデルは全体に相場価格が安いとか.それはつまり不人気車という意味でもあるようですが,164はもっと楽しめるはず.その中でもEワヤマさんはSuper 24Vを薦めてきたわけです.「街中ではふつうのセダンだけど,高速での24Vの回転の伸びはすばらしいですよ」という言葉につられたのかもしれません.わたしは官能的なエンジンフィールに弱いんです.

今回の乗り換えは深く考えませんでした.164のスペックだって仕様だって詳しいことは何ひとつ聞かずにクルマを受け取りました.Eワヤマさんの薦めに黙って乗ってみようと思ったのです.どのクルマにしようかとあれこれ思い悩むのも楽しみのうちですが,こうしてほとんどお任せで乗り換えてしまうのも快適なものですね.

納車整備として,タイミングベルト交換,タイミングベルトテンショナー交換,エンジンオイル+フィルター交換,ATF交換,クーラント交換,各部点検作業をしてもらいました.ブレーキパッドも半分残っているし,タイヤもミシュランのSX Pilotに換えてあるので当面このままで乗ります.余談ですが,タイミングベルト交換には特殊工具が必要だそうです.

■ 宿題としてのレポート

以前のレポート車もそうですが,Eワヤマさんが「乗ってみませんか」と出してくるクルマは,わたしにとって宿題をもらうようなもの.クルマに関しては彼が先生でわたしは生徒.それがどういうクルマなのかを暴かなければなりません.Eワヤマさんは「いつそれに気づくだろう」というのを楽しみにしているし,わたしは「そっちがその気なら絶対見抜いてやるぞ」というノリが背景にあります.

何台かレポートしてみてわかったのですが個性的なクルマはカンタン.すこし乗ってみれば勘所がつかめます.ところが間口の広い乗用車になるとほとんど掴みどころがない.「気軽に乗れるのが長所です」みたいな無意味なレポートになってしまう.

前回の164Lレポートがそうでした.164というクルマは嫌いじゃないし,悪くないとは思うけれど積極的に評価すべき点が見つからず,164に興味をもって読んでくれる人たちに申し訳ないという気持ちがありました.今回のレポートで164の美点をきちんとお伝えすることができるかどうか.

そのためにもまずわたしが164を楽しむこと.それがいちばん大事でしょうね.

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