ALFA ROMEO 164 Super 24V REPORT No.10
そのクルマに乗ることになったキッカケなんて何でもいいんです.楽しければね.

■ SUPER 24Vである理由

積極的にSuper 24Vを求めたわけではないのです.「縁があるなら乗ってみよう」くらいに思っていました.帰省のために高速を走らせたら豪快だったし,都内を走ってもATは楽チン.SPORTSモードを使えばそれなりにキビキビ走れる.「これならしばらく付き合ってみよう」と思ったのです.

時々「自分はクルマが好きなのだろうか」と疑問に感じることがあります.

退屈な乗り物は嫌いだけど,155は8Vエンジンが好きだっただけだし,164だって適度に快適,適度に刺激的だから乗っている.それ以上でもなければ,それ以下でもない.「アルファロメオだから」というのはほとんど関係ない.それよりは「日本でマイナー」な「イタリア車だから」というほうが当たってる.みんなとおなじはイヤ.

155の売却金額にすこし足すだけで済むという気軽さも呼び水になりました.そうでなければ「東京ではクルマがなくてもいいや.しばらくクルマ無しでいってみるか」と155を売っておしまいだったかもしれません.実際155TS 8Vを新車で買ったときの半額で「こんな贅沢なクルマに乗っていいの?」.いまは「物よりも事」にお金をかけたい.

「5年落ちの164がどれくらい楽しめるか」ということも興味があった.世田谷の狭い道を164でもうまく抜けていけるか,パワステはいつまで持つか,壊さずに乗ることができるか.それもささやかなチャレンジでした.164の中でもQVやQ4はすでにファンがいるけれど,他のATモデルは「その他」で括られてしまってる.そこからSuper 24Vを掘り起こしてみたいのです.

Eワヤマさんの考えについては後日164 Talk(対談)を企画してご紹介しようと思っています.

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Super 24Vをエンジンフィールだけで評価するつもりはありません.逆にQVにもQ4にもないAT仕様にアドバンテージがある.だれでも気軽に運転することができて,AUTOモードなら同乗者にもやさしい.実際,家族の評判は上々です.

アルファを知らない人にとっては155が164に換わっても「色を塗り替えたんですか?」.だから落ち着いた色の4ドアセダンは公私ともに使うことができて好都合.164になってから仕事で人を乗せることもできるように,後部座席のチャイルドシートはトランクにしまっておくようにしています.

ここでATに乗ってみるのもわたしにとって意味があるはず.「hisataはMTでなければ楽しめないのか」が明らかになるでしょう.どこでどのような使い方をするかによってミッション形式はちがっていいはず.Super 24Vは今後のわたしの方向性を占う上での試金石なのです.

155を振り回すのも楽しかったけれど,今度は164のような落ち着いたセダンが似合うようになりたい.大人のクルマを楽しんでみたいのです.155のTS 8Vエンジンのパワーを目一杯引き出して走らせるのも面白いけれど,3.0 V6 DOHCエンジンのゆとりを楽しむのも悪くない.

地味な色の落ち着いたセダンといっても164自体は地味なクルマじゃない.スタイルはすっきりとスポーティ.そこがいい.クルマ選びの理由はひとつじゃないし,人の気持ちはどんどん変わっていく.だからレポートしていく意味もあるのです.

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