ALFA ROMEO 164 Super 24V REPORT No.29
デジタル時計が12:34の3だけでなく1も「セグメント落ち」するようになりました.こうなるとナゾナゾです.この時計を見て,いま何時か当てたらエライ!(笑)

■ 醤油とオリーブ油

ボクスターに試乗して,164に乗り換えたときのこと.

キーシリンダーは右側にあるし,着座位置は高いし,クラッチペダルはないし,アクセルペダルを踏めば走るし,違和感だらけ.でもロータス・エリーゼから乗り換えたときほどポジションに違和感を覚えなかったということは,ボクスターはエリーゼに比べれば乗用車的ポジションなのでしょうね.

164はボクスターよりも乗り心地いいし,運転もラクチンです.交差点ではステアリングをしっかり回さないと曲がらないけど.(苦笑)

164はやさしくて,やわらかいクルマです.

アルファロメオは当時,彼らなりに「いい車」を造ろうとしたのでしょう.そして,それは大体において的を射たようです.

居住空間としてはボクスターよりも164のほうがゆったりしていて快適.ドライブフィールは異質だけど,164だって日本の高速道路を走るには十分なパワーがあるから問題なし.

ポルシェから乗り換えてもがっかりすることのない車を,新車では買えないし,買ったところで気疲れしちゃう.そういう意味で中古車は気楽に楽しめるのがメリットですね.

その後,東名高速の名古屋ICから東へ向かったのですが「やさしくて,やわらかい」のはAUTOモードの話.高速道路でSPORTモードに切り換えると「たくましくて,ヤッパリやわらかい(笑)」クルマになります.SUPER 24Vは164の中ではパワフルです.

★ ★ ★

本来164はトラブルに泣かされることの多いクルマだといいます.

だから164を「気軽に楽しむ」には整備工場のサポートも必要ですし,オーナーにとっても一種の芸当なのかもしれません.デジタル時計の誤動作が気になる人ではむずかしいでしょう.

とはいえ,わたしだってイヤなものを我慢するつもりはありません.我慢ではなく割り切り,できれば納得して乗りたい.そもそも他に乗りたいクルマが出てくれば乗り換えてしまうでしょう.

でも164は気になるのです.特にどこかが秀でているわけではないのだけれど,なんとなく惹かれるものがある.どうしてなのか自分でもわからないのです.それがシャクに触るから,自分にとっての164の魅力を見つけ出そうとレポートしています.

先日,所用で国産セダンを運転しながら「どうしてこうつまらないのだろう?」.地上50cmを飛ぶ「魔法のじゅうたん」みたい.よく使われるたとえですが,本物の魔法のじゅうたんであればオープンエアですからもっと刺激的でしょう.

つらつらと考えますに,味付けの薄すぎる料理を出されたみたいでおいしくないのです.どんなに「これが身体にいいのよ」と言われても,おいしいと思えないものを食べたくありません.

それじゃ164はおいしいのか.

語るに落ちましたね.それがこのレポートの命題なのです.164オーナーのみなさん,教えてください.hisataからみなさんへの宿題です.

| Back | Home |