ALFA ROMEO 164 Super 24V REPORT No.44
家族を乗せて名古屋から東京へ向かうとき,交通量が多いこともあって,キックダウンすることもなく,わたしとしては極めてのんびり走りました.富士川SAを出てからは「ここまで来れば急ぐこともない」といちばん左の車線を80km/hでたらたらと.じつに平和な時間でした.ブォーンじゃなくてシュワーンと軽やかに回すV6も気持ちいい.結果,燃費は11km/lの新記録を樹立しました.

■ 1年点検

この164には1999年12月から乗っているので2000年12月に1年点検をしてもらいました.中古車でも自分が乗り始めるときにリセットすることで「乗りなおす」ことができます.登録年月や車検とは無縁の自分だけのカレンダーを持つのです.

ブレーキパッドを前後とも交換しなければならないのは以前からわかっていましたから,それを除くと,整備が必要だったのはエンジンの右バンクタペットカバーを脱着してオイル漏れしている箇所のシール剤処理だけでした.そこから漏れたオイルが真下にあるオルタネータにかかるとオルタネータが壊れる恐れがあるそうです.

じつは164を預けるときにEワヤマさんが「164のバネが手に入ったんですけど要ります?」「そのバネに換えれば(念願の)車高が下がる?」「ええ」「だったらつけてほしい」「でも,あのままでもいいじゃないですか」.この人はバネを薦めているのか,やめさせたいのかどっちなんだ?

部品代+工賃を訊くと約9万円とのこと.「そのお金を点検と必要な整備費用に当てませんか?」「わかりました.バネはあきらめます」「よし,振り切ったぞ!」「なにそれ〜?(笑)」.

点検一式,ブレーキパッド交換,タペットカバー脱着で5万円弱でした.ついでにタイヤローテーションもしておいてくれたそうです.ブレーキパッドは純正品よりも割安なAPというメーカーのものを付けてもらったのですが以前よりも効くようになりました.

今年5月に3度目の車検を迎えますがおそらく特別な整備は不要でしょう.

わたしの164の調子がいいのは最初の個体選びがよかったのだと思います.Eワヤマさんは「乗り方もある」といいますが,元のコンディションが悪ければトラブルは避けられません.乗っていれば各部が劣化して順番に消耗していきます.

これは164に限ったことではなく,ドイツ車でも油断していると高速道路でJAFのお世話になるのです.わたしたち人間も年に1度は健康診断を受けます.そこで胃炎だと指摘されれば悪化しないように予防に努めることだってできます.知らずに身体を酷使すれば壊れてしまいます.車だっておなじではないでしょうか.定期点検は大事です.

点検といっても記録簿の有無などではなく中身が重要なのですが,それはまた別の話ですね.点検で見つかった不具合に対して早めに手を打っておけば安心です.今回の例でいえば,オルタネータが壊れてから原因がわかっても遅いのです.

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ある164 SUPER 24Vオーナーからこんな投書をいただきました.

高速道路を普通(100km/h)に走行中、突然2速にシフトダウンし変速できない状態になりました。
ミッション加熱の表示が点灯しシフトするとかなりの衝撃があり、走行しても変速しない状態になりました。ミッションオイル等点検しましたが、特に異常があるようには思えませんでしたが、エンジンを停止した状態で車中で待つこと3時間、表示も消えシフトアップも可能となりました。
発生したのが高速道路だったため非常に不安です。何か原因と対応策等あれば教えてください。

実車も見ていないのはもちろん,年式も走行距離など詳しいことがわからないのですが,LUSSOに訊いてみたらこんな回答(推測)がありました.

  1. ミッションオイルの量が規定値よりも少ない。
  2. 164スーパーにはATオイルのオイルクーラーに冷却用のファンが装備されていて、それが作動していない。
おそらく2番が疑わしいと思われますが実際はサービス工場での早めの点検をするべきだと思います。オイルクーラーのファンが作動していなくて高速道路を走っていれば2速ホールドになってしまう事はありえます。電子制御ミッションにオイルの異常加熱を信号として送り高速回転を制御するという事です。この部分の点検をした際にATオイルも交換されてはいかがでしょうか?

ATにオイルクーラーがあるなんて知りませんでした.(苦笑)

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