ALFA ROMEO 164 Super 24V REPORT No.45
エンジンを思い切り回せばカーボンを落とすことができると聞きますが,あれは本当なのでしょうか.実践してみても効果が見られないので,もっと手っ取り早い方法を試してみることにしました.

■ 164の胃洗浄

走行距離3万kmで乗り始めるとき,前オーナーはエンジンを回していないだろうからと,3,000kmごとにオイル交換しながら東名高速でエンジンを回すようにしてきました.つまりエンジンを再度調教しようというわけです.しかし4万kmを超えてもほとんど変化は見られません.

そこでエンジンの燃料系の洗浄システムであるBILSTEIN R-2000を業者さんにお願いし,土曜日に会社の駐車場まで出張していただきました.

インジェクターに洗浄剤入りのガソリンを送り込んでアイドリング.続いて今度はインマニにも同様の洗浄剤入りガソリンを(負圧で)送ってちょっと高めのアイドリング.これでシリンダー内を含めた燃料系のカーボンを落とそうというわけです.

インジェクター洗浄中インマニ洗浄中

作業時間は約1時間半.アルファロメオは初めてとのことでしたが,164はインジェクターやインマニの配管が見えているので作業しやすかったそうです.クルマによっては洗浄中にアイドリングがスムーズになるのがわかることもあるそうですが今回はそこまではわかりませんでした.

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「できれば今日にでも回転を上げて走らせて洗浄剤を飛ばしたほうがいいですよ」と言われたこともあるし,効果のほどを確かめたかったので「中央フリーウエイ」をすこし走ってみました.これが夏なら河口湖から御殿場に抜けて東名で帰ってきたかもしれません.

劇的な変化ではありませんが,エンジンの吹け上がりがスムーズになりました.

スピードを出したいのではなく回転を上げたいのでSPORTモードにしました.すると80km/hまでは2速なので4,000rpmまで上がります.走行車線をのんびり流して車間距離が開いたところで右足をペタンと踏み込んでギュオーンっと一気にレッドゾーンまで回ってシフトアップされる,というのを繰り返します.2速で踏み込むとトルクステアが出るのでハンドルをしっかり握っていなければなりません.

いままではこれほどスムーズに振り切れることはありませんでしたから,これが「胃洗浄」の効果なのでしょう.中古車を調教しなおすならカーボンを洗い落としてからにしたほうがいいかもしれません.エンジンの中がいくらかきれいになって気持ちよく乗れるのですから料金の16,800円も納得できます.

「アルファのV6は最高」と聞いても素直にうなづくことができませんでした.

「ボクは4発のほうが好きだなぁ(ぶつぶつ)」.TS 8Vのエンジンはよかった.回転数に応じてリニアに盛り上がる感じが好きだった.S.Zや,おなじ164でもQVのエンジンは好きですが,このSUPER 24Vの回り方はどうも好きになれませんでした.ルルルルルって脈打つような感じがありました.

それが,ようやくSUPER 24Vの本来のフィーリングを取り戻すことができたような気がします.このエンジンなら納得できます.中央高速の帰り道は「ペタン,ギュオーン」にも疲れて,AUTOモードに戻したのですが,かなりスピードが落ちた状態でペタンと踏んだらいきなり1速まで落ちて,それこそ一瞬で振り切れて2速にシフトされてびっくりしました.電子制御ATってすごいですね.

ほんとうはシフトアップしてほしくないときもあるのですが,手動でホールドしてまで回そうという気にもなりません.パワフルなV6エンジンをATで気軽に楽しむことができるのが164 SUPER 24Vの美点でしょう.

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作業中,通りかかる知人がことごとく「バッテリーが上がったの?」「どこが壊れたんですか?」.まったく失礼な人たちです.(苦笑)

イタリア車がボンネットを開けていると故障だと思われるようですね.

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