ALFA ROMEO 164 Super 24V REPORT No.50
愛車の164を14ヶ月間レポートしてきましたが今回,Eワヤマさんの寄稿で最終回となります.

月刊「くるまにあ」のアルファロメオ特集によると,164の程度はピンキリ.しかもキリ(賞味期限が切れている個体)が多いので注意が必要だそうです.新車のときは同じだったものがどんどん償却されていくのですね.そういう意味ではうちの164はピンだったのかもしれません.わたしが乗っているうちは壊さないよう大事にしたいと思います.

今度ルッソにお邪魔したらオイル交換をお願いするつもりです.納車以来約17,000km走行する間にかかった整備費用といえば,定期的なオイル+フィルタ交換とワイパーブレード代以外には,ブレーキパッド交換,カムカバーのシール処理だけ.こんな164もあるのです.

ビッグバンパーとメッキモールのSUPER 24Vがわたしは好きです.きれいに洗うとスタイルが映えます.166や156に比べると古さを感じますが,それもまた味わいがあっていいじゃないですか.気取らずに楽しめる素敵なセダンです.

今までこのレポートをごらんくださったみなさん,ありがとうございました.

■ いま選ぶ164 (E-wayama)

164に出会ってから10年になりました。

この間に多くの164に関わってきていまだにその存在に極端な違和感は感じていません。実は新車を販売していた当時の方が少し違和感を感じていたかも知れません。何故なら164は自分にとっては興味の対象ではなかったからです。25〜6歳の私はもし無理して600万円のクルマを買うのなら迷わずもっと尖ったクルマを選んでいました。セダンに600万円は無理でした。が、そのスタイルには非常に心ひかれた事が一番印象に残っています。

多くの新車を案内させて頂きましたが、サービスに関しては非常に悩まされたモデルでした。「高価なクルマは壊れないのでは?」という感覚と「スタイルが素敵だから楽しませてくれそう」と言う女性オーナーの期待に関してはおおよそ裏切った記憶があります。当時からかなりの理解を持ったオーナーと、クルマの扱いが上手なオーナー以外にはおおむね不評なクルマでした。

その当時のファーストオーナー達の苦労話はその後の164に対して大きな影響を与えている訳です。600万円(こだわり過ぎ?)出してその後も何回も壊れて修理費用も嵩んでいけば良い印象なんて残りません。こうして故障神話が形成されていくのです。

164は自動車雑誌の書くだけライターや中古車販売業者には、まるでダメなクルマのように扱われ「手を出してはいけないクルマ」とまで言われていたりします。その影響で中古車価格は非常に低い評価を受けています。確かに中古車市場に出回ってしまっている164には評価通りのクルマが多いのもまた事実です。

そんな現状を知りつつもそれがすべてではないと言う事を証明したい気持ちを形として残して頂いたのがhisataさんの164レポートなのです。今回Eワヤマとして、いま選ぶ164を再考察してみます。

▼どのモデル?

今、164の中でどのモデルを選ぶかは非常に難しい選択です。クルマを選ぶという時に多くの選択肢があるとは思えないのがその理由です。安心度(トラブルの少ないと思われる度合い)からの選択を初めにしてみます。

1. 96〜97年式164SUPER24Vか12V
この年式の164で走行距離が少ない個体ならかなり安心して乗れるのではないかと思います。しかし出会える事はかなり困難であると思います。
2. 94〜95年式164SUPER24V
主な弱点はエアコンのコントロールパネルの液晶がダメになる事とパワステ。 この2点を覚悟しておけば大きな不安やストレスに苛まれる事は少ないのでは?
3. 93〜94年式164FL
スーパーボディがどうしても嫌だと言う方で164が良い、欲しいと言う方に! 164で起こりうるすべてのトラブルに対して「来たら対処して乗る」覚悟を持っている方にとっては価格的に納得できるモデルです。

月並みですが高年式、最終モデルなんかがわりと安心してお薦めできるのですがそれがすべてでもないのです。取り扱っている側の164に関する対応能力も重要な要素です。

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