快楽神話 [2]

マセラティいろイロ色遊び

マセラティは外見だけでなく,内装もプラスされて妖しい雰囲気を醸し出しています.それならいっそ思い切り妖しく遊んでもいいでしょう.「マセはこうやって乗るんだ」と思い込んで乗ればいいわけです.

そんな愉しみ方ができるクルマは少ないですから,大衆車離れしたマセラティを内外装色のコンビネーションで遊んでみてはどうでしょうか.

ここではギブリとクアトロポルテを例に挙げてみました.以下の順位付けはわたしの好みです.

第1位:白+アイボリー(ギブリ・ポルテ)

はっきりいって強烈なので,思い込みをもって自信たっぶりに乗りこなす人でなければ薦められません.ただ「白にアイボリーがいい」ということをわかってくれる人と出逢ったりすると,奇妙な連帯感が生まれて30分くらい話し込んでしまいます.(笑)

ギブリについては白+黒というのも許されると思います.CUP CAR をイメージして,スポーティというよりスパルタンな雰囲気が出せる組み合わせでしょう.

わたしは「マセラティは白」と決めています.ポルテなら白+白,ギブリなら白+黒.これでキマリです.

第2位:ブルーセラ+ベージュ(ギブリ・ポルテ)

上品な感じが出せますし,とくに嫌味もありません.これが基本色ですね.服装もカジュアルからフォーマルまでたいていのパターンを受けつけてくれる許容範囲のひろい組み合わせです.家族を乗せる人でも,自分だけのためでもどちらでもOKです.ただ,97年モデルからブルーセラは廃色になったようで残念です.

第3位:赤+ベージュ(ギブリ)
第4位:赤+黒(ギブリ)

これは派手な人に乗ってほしいコンビネーションです.赤い外装は挑戦的な印象を与えるのですが,そこにベージュの内装を合わせると,ラグジュアリーの方向にクルマをもっていくことができるので,夜の街や遊びに行くのが好きな人にはよいでしょう.一方,クルマ本来の「走る」部分を愉しみたいなら,黒い内装を合わせることで気持ちが高ぶってスポーティに乗ることができるのではないでしょうか.

第5位:黒+ベージュ(ギブリ・ポルテ)
第6位:黒+黒(ギブリ・ポルテ)

これはむずかしいです.お洒落ができて,盛り場が大好きで,夜の街に停めて遊びに行きたいとか,派手なパーティに出ていくときに黒いマセラティに乗るとよいでしょう.たぶん,イタリアでもこの組み合わせに乗っているのは堅気じゃないと思います.クルマを時計や宝石とおなじように見る人にはおもしろいでしょう.

どちらにしても柄が悪くなるので,個性のつよい人でないと色に負けてしまうと思います.

第7位:グリーンメタ+黒(ポルテ)
第8位:シルバー+黒(ギブリ)

どんな人にでも許容される組み合わせです.マセラティだと気付かれずに済むかもしれません.個人ではなく,会社で買うとか,目立ちたくない場合に選んでみてはどうでしょう.コンビネーションとしては落ち着いているので,人をもてなすには最適かもしれません.

《Eワヤマ》 Dec.1996