イタリアの入国ビザ
私hattはヤナセに7年間勤務しておりました。そこで担当していたのはアメリカのキャデラック・シボレーというアメ車を販売していました。
「なぜアメ車野郎がマセラティなの?」と思われるかもしれませんが、その答えは何処にもありません。なぜなら、私自身まだその答えは出ていないからです。今世紀人類にとって大きな発展をもたらした最大の道具である自動車が、大きく変化しようとしているこの時代に、あるひとつの国またはメーカーに囚われて、きわめて狭い世界しか見られないのは、たいへんもったいないと思い、国境や新車、中古車という垣根のない場所を求めて、見つけたのがLUSSOだったのです。
何処の車にも、いいところと悪いところが同居しているわけで、そこに人間の主観が入ることによって、自分には良い車だとか悪い車となるだけのことです。これから始まる私の旅路での目的は、自分にとっていい車を見つけることで、そして自分の感想を素直に表現することによって、皆さんの車選びの参考になれば幸いです。
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今回レポートするマセラティは1989年式222Eです。みなさんは、マセラティと言うと何をイメージしますか?私は「内装が嫌味なほど豪華で性能に関しては・・・」というイメージでした。購入した222Eはといえば、内装に関しては、イメージどおりでした。いたるところに革を使い、アルカンタラ(スエード調合皮ですがずっとつい先日まで本当にスエードだと思っていました)とのコンビーネーションといい、極めつけはやはりあの時計で決まりでしょう。ドライバーズシートに座ると、自分は誰もが認める成功者なのだと錯覚させるには充分の雰囲気を醸し出しています。
走行性能はというと、とにかくびっくりさせられました。私の中では内装で完全にラグジュアリーカーとして位置づけされ始めていたマセラティは、実はたいへんな爆発力を秘めていたのです。私は今までアメ車野郎でしたのでターボ車の経験はかなり少なく(アメ車の場合、排気量命で速くするためにはでかいエンジンを積むということが多い)そんな私にはマセラティのツインターボはカルチャーショックを与えるには充分でした。発進時は、普通にアクセルを開ければおとなしく、ちょっと乱暴に開けると結構速いなァと思わせるレベルですが、3000回転あたりにタコメーターがさしかかったあたりでの加速はケツを蹴飛ばされたなどと言うレベルではないほどの加速でした。
私が幼少の頃スーパーカーブームと言うのがありましたが、ランボルギーニやフェラーリと共にマセラティは一時代を築いたメーカーだったのです。結局、血統はあくまでスーパースポーツカーで、馬でも犬でも血統は重要なのです。つまり、マセラティはラグジュアリーな雰囲気を持つが、実はスーパーカーの血統をもつスポーツカーでもあるのです。ということで、いまのところ、幼少の頃夢にまで見たスーパーカーを手に入れた気分でたいへん満足しているhattでした。次回をお楽しみに。