タイロッド交換
前回のレポートで、私の222Eの気になる点とその症状から考えられる不良箇所を紹介しましたが、今回のレポートでは、車をリフトアップして、予測していた不良箇所のチェックと一部修理の内容と交換した部品について紹介します。
その前に、気になる点が増えましたので、それについてまず紹介。気になる点とは、ステアリングの遊びが異常に大きくなったような気がするのです。また、以前と比べて、小回りが効かなくなったような感じもします。これは、初めてリフトアップした際に確認されたタイロッドエンドの寿命が原因だと考えられます。もしそうであれば、それも今回の修理箇所としたいと思っています。
早速、222Eをリフトアップしてみると、以下のことがわかりました。
- アイドリング時のドアのビビリ音の原因と考えられるエンジンマウントは完全にへたりまたミッションマウントもへたっていた。
- 今回追加されたステアリングの遊びの原因と考えられるタイロッドエンドはマウント類と同様に完全にへたっていた(写真1.写真2.写真3)。
- アイドリングのばらつきやエンジンストールまたは警告灯がイグニッションON時のように点灯する原因の一部と考えられるヒューズボックスは意味不明の改造がされていた。
とりあえず、今回はこれらの修理を実施し、1に関しての報告は次回詳しく報告しますので、今回は2に関しての報告をします。
タイロッドエンドという部品は、多くの車においては定期交換部品ではないのですが、マセラティでは定期交換部品と考えたほうがよさそうです。なぜなら、私の車だけでなく、多くのマセラティで交換済みだからです。症状としては私がそうであったように、ステアリングの遊びが大きくなり、小回りが利かなくなります。そして、車をリフトアップしたときに、フロントタイヤを左右に揺すってみてください。その際、タイヤがガタガタと遊ぶようであればタイロッドエンドの交換時期です。
これがタイロッドエンドの交換前(写真1)と交換後(写真2)の写真です。見比べてみると見た目は当然新品部品に交換したためきれいになっていますが、交換前の部品のブーツが破れ、グリスが出てしまっているのが解るでしょうか。わかりやすいように、新旧の部品を並べた写真(写真3)ご覧になっていただきたいと思います。ゴムの部分がつぶれているのがわかると思いますが、これは長い年月を経てゴムが劣化したのと中のグリスがでてしまったからです。
このタイロッドエンドの交換をして、トウの調整も同時に行い試運転してみると、まずステアリングがとてもクイックになったことに気がつきます。ステアリングをほんの少しだけ切ってみても、車が動きます。当然といえば当然ですが、車がずいぶん新しくなったような気がしてとても気持ちがよいものです。そして、直進性能も向上します。ステアリングから手を離していてもまっすぐ走ります。これはトウの調整をしたからともいえますが、やはりタイロッドエンドを交換したことによりタイヤのガタがなくなったからであると考えられます。
以上のように、タイロッドエンドの交換をすると、ハンドリングが驚く程良くなりますので、もしあなたのマセラティが、ステアリングを切っただけ曲がらないとか遊びが異常に多いようであれば交換をお勧めします。
全く別件ですが、私のマセラティはエアホーンが壊れていて、前オーナーの趣味?で国産の電磁ホーンが取り付けられていたので、本来のエアホーンに交換したことを報告しておきます。(写真4)