マウント類交換


前回のレポートで、タイロッドエンドの交換について紹介しましたが、今回はもう一つの作業であるエンジンマウント、ミッションマウントの交換について紹介します。

それでは、取り外したエンジンマウントとその新品(写真1)、取り外したミッションマウントとその新品(写真2)をまず見比べてください。


写真1

写真2

エンジンマウントの写真をみると全体の長さは変わっていないが、上部がエンジンの重さによって、下側に押し下げられているのがわかると思います。これは中央部に金属製のパイプ?のようなものがはいっているため(写真3参照)、長さ自体は変わることはないが、金属の周辺のゴムが本来クッションになり、エンジンの振動を抑えるはずなのだが、写真のような古いエンジンマウントではゴムのクッション効果はまるっきりなく、つまり、エンジンの振動がボディなどに伝わってしまうのです。このエンジンマウントの交換により、中間報告の気になる点で述べたドアのビビリ音はある程度解消されると考えられます。

交換前(写真4)と交換後(写真5)を見比べると、ちょっと解りにくいですが、3センチほど位置が高くなっています。


写真4

写真5

次にミッションマウントです。ミッションマウントに関してですが、この新品の部品と古い部品は同一ではありません。222Eが新車の時代は、マウントの中央部に穴があいているタイプだったのですが、途中で穴のないタイプに変更されたため現在は穴なしタイプで、当然互換性はあります。

写真2をみると、古いマウント(右側)はへたって厚みがなくなっているどころか、なんと真っ二つに割れてしまっています。これでは当然振動を吸収できるわけがなく、AT車である222Eが信号待ちでDレンジにシフトを入れている際に、エンジンマウントのへたりと相まってボディに振動が伝わることは言うまでもありません。交換前(写真6)と交換後(写真7)を見比べると、いかに今までのマウントが潰れていたかお解りだと思います。


写真6

写真7

エンジンマウント・ミッションマウントの交換を済ました222Eは、まずアイドリング状態で明らかに変化がみられました。それは、以前から気になっていたドアのビビリ音がほとんどしなくなったのです。もちろんドアの内張が多少浮いたような所があるので、まるっきりしないというわけではないのですが、かなり改善されました。もし、みなさんの車でアイドリング時にエンジンの振動が大きいと感じることがあるのなら、一度マウント類を見てください。そして、私の車のようにへたっていれば、当然交換をお勧めします。また、購入を考えている方も、もし出会った車がこのような症状があれば、最初に交換しておくことをお勧めします。下記の費用一覧を参考にしてください。

単価数量部品代技術料小計
エンジンマウント左右4,50029,00015,00024,000
ミッションマウント左右4,15028,30010,00018,300
タイロッドエンド左右8,100432,40016,00048,400
トーアライメント調整5,0005,000
合計49,70046,00095,700

しかし、ここで新たな問題発生。それは今回のマウント類交換により、エンジン・ミッションが3センチほど上がった(正常な位置に戻った)ためFR車である222Eのプロペラシャフトのセンターベアリングの位置が狂い、加速時にゴーという異音がでるようになったのです。これについては次回のエアコン編と一緒に報告します。