スターター交換
今回、マセラティ222系のスターター交換についてレポートします。
巷では、マセラティは電気系が弱いなどと言われていますが、このスターターもその一部と考えられるようです。結論から言うと、確かにこのスターターは最近の国産車と比べて、性能は良くないし、故障頻度も高いようです。が、このスターターが壊れるには、性能・品質以外にも原因があります。それは電気の量が問題であるケースが多いと思います。過去に壊れたスターターのパターンの多くは以下の通りです。
こうしてスターターの交換に至るわけですが、これを防ぐには、まずバッテリーが充分充電するものを常に使用するように心がけることです。といっても充電するバッテリーかどうかの判断は難しく、マセラティの場合バッテリーの消耗が他の車と比べかなり早いものが多いのでバッテリーの早期交換を行い、上記のような事態を回避するよう心がけたほうが良いと思います。(バッテリーの寿命が短い理由とバッテリーの負担を軽くする改良は次回のレポートで行います。)
- バッテリーが弱っているときに、スターターを回す。
- スターターの中は、電磁石の反発力を利用して回転している為、電気の量が少ないと当然回りが悪くなる。
- スターターの回りが悪いとブラシの同じ所で電気が流る時間が多くなり、ブラシが溶着してしまう。
- スターターが回らなくなる=スターターの故障
222系のスターターは上の写真のように前期と後期の2種類あり、前期の大型な物のほうが一般的に丈夫であるようです。(あくまで一般論ですが)
また、今回のようにスターター交換をする際、一緒に行うほうが良い作業が「ヒーターバイパスホースの交換」(もちろん劣化していなければ不要)です。
ヒーターバイパスホースは写真中央にあるスターターの右側1本と左側3本ですが、エンジンの熱によりゴムで出来ているホースは劣化しやすく、劣化すると水漏れやヒーターが効かない原因にもなり、劣化しているのなら作業工賃を抑える意味でも一緒に交換することをお薦めします。