SHOT 088 - 2005/10/09

空にはいわし雲。すっかり秋らしくなってきましたが陽射しはまだ厳しい。

今夜のBGMは竹井詩織里の「世界 止めて」。Apple iTune Music Storeで30秒試聴してダウンロードしました。150円ならば自販機で500mlのペットボトルを買う感覚。ダウンロードした楽曲は、自宅ではパソコンで、車中ではiPodで聴きます。あるモノやサービスに対して「いくらなら出せるか」という価値観を持つことは、消費者として大事だと思います。

ルッソのお客様の中には昔E32に乗ってらした方もいらして、距離を重ねるとアイドリング時の不整脈は出てくるそうです。また、この735の燃料はレギュラー指定のはずだというメールもいただきました。たしかにハイオクを入れるに越したことはありませんが、レギュラーと半々でブレンドしてみました。ノッキングは起こしませんし、パワーが落ちたような感じもしません。そういえば昔 ROVER MINIでも同じようなことをしていましたっけ。実害のない範囲で試行錯誤してみたいと思います。

先日ルッソに入庫していたE46 BMW320ciをみて「いいなぁ。羨ましいなぁ」と呟いたら「2クラスも上の車に乗っているじゃないですか」。屋根が開く点が決定的に違うのと、格が上とか下とかあまり気にしてないのです。気にするとしたら室内の広さとカッコいいかどうかくらい。(笑)

窓を全開で狭い道を抜けると両側のコンクリート塀に反射してエンジン音が両耳から飛び込んできます。なんとまぁメカニカルな響きたっぷりの高級車です。世間一般の感覚では「静粛性=高級感」ということらしいので、いまさら「じつは735は高級車なんだぞ」と主張するつもりもありません。E32は7シリーズの2代目。E32よりはE38、E38よりはE65のほうが「良いクルマ」なのでしょう。ただ、縁あってE32に乗るチャンスに恵まれたのだから、この735を楽しみたい。知らないクルマだから発見もある。それに以前のE34BMW520同様、以前どこでどういう人が乗っていたかがわかっているクルマは安心です。あとは「走る、曲がる、止まる」に「エアコン」があればいい。

家族を乗せて買い物に出かけても狭い立体駐車場は億劫でした。「520はよかったけれど735はちょっと」。そうはいっても路上駐車したくないので入れてみると入ってしまうんですね、これが。バックするときに輪止めまで下げてよいかどうか注意すればいいくらい。輪止めでマフラーを打つフェラーリに比べればやっぱり乗用車です。

ALFA155に乗っていた当時、名神高速で路肩に止まっているBMWを何度か目にして「BMWでも油断すると止まるんだなー」と思っていました。そのときは自分が乗ることになるとは思っていませんでしたが、BMWでは過去に2度「止まる」経験をさせてもらいました。(わかるかな?)

E32の3.4リッター直6エンジンなのですが、少なくともわたしの過去の経験では考えられないくらい吹け上がりが鈍いのです。以前名古屋高速で踏んでみたのですが、実用速度域では3,000rpmまでしか回りません。これならE34 BMW520のエンジンのほうが気持ちよく回ってくれます。機会があったらSportモードで回してみよう、と思うのですが、実際には踏み込む必要などまったくないためチャンスを逸しております。ムキになって回すのは流儀に背くような気すらします。だから前オーナーもきっと踏まなかったのでしょう。本来回るエンジンだったとしても17年間回さなければ回らなくなっても不思議じゃない。

「BMWの直6エンジンは気持ちよく回らないと許さない」というつもりはありません。ただ、どーいうものなのかが知りたいだけです。どこかで聞いた話ではなく、自分自身で確かめたい。あのダブルシックスのV12の3速ATでも納得できたのだから、この735が本来備えている力を引き出す術があるはず。そういう興味をそそるクルマが、わたしにとっての「おもしろいクルマ」なのです。