1989 FERRARI 328 GTB 納車整備レポート (2005/8)

フェラーリ328はコンパクトなボディと流麗なスタイルが魅力。乗り込んだときの適度なタイトさと、走らせたときの刺激が80年代のスポーツカーを感じさせてくれます。パワステはありませんが、走行中はまったく問題ありません。車庫入れの切り返しが重いだけです。
内装のコンディションも良好です。

ウェブの読者のみなさんのために補足しますと、運転席左側にあるのがサイドブレーキ。レバーの位置からは、引いてあるか解除されているかわからないのでメーターパネルのインジケーターで確認してください。ただ単にレバーを引けばブレーキがかかり、引いた状態でボタンを押しながら戻せば解除されます。ただしサイドブレーキを過信してはいけません。停車するときは必ずギアを1速かバックギアに入れておくようにしましょう。

328でも、極端な話、Dino206GTでも、調子のいいフェラーリは乗りやすいです。もしも乗りにくいとしたら調子が悪いのだと思います。

走行距離はまだ6,000kmですが年数が経っているので、ルッソにて納車整備を行います。
エンジンをリアから見たところ。

3.2リッターV8エンジンが横置きされています。

オルタネーターが弱っているのでオーバーホールします。
交換用パーツ。上からカムカバーガスケット、カムエンドガスケット、フードダンパー、インテークマニホールドガスケット、ホイールセンターキャップ4個です。
インテークを外しました。
カムカバーを開けるとカムシャフトが2本現れました。

奥バンクのカムカバーは(狭いため)すこし開けにくいです。

古いカムカバーガスケットはボロボロになっていました。
カムカバーの接合面を砥石で平滑にならしています。
古いプラグはすべて交換します。
ガスケットを交換してカムカバーを閉じ、新しいプラグを付けました。
エンジンフードダンパーとフード裏面のスポンジがボロボロになっているのも張り替えておきました。タイヤもMICHELIN Pilot Sportに換えました。フロントが205/55-16、リアが225/60-16です。

始動時、ごく稀に、バッテリーに異状は見られないのにセルモーターが(カチっと音がするだけで)回らないことがあります。フライホイールの位置が悪いことがあるので、1速にギアを入れて車(身体)を揺すってみてください。フライホイールの位置が微妙に変わってセルが回るはずです。

[ BACK | HOME ]