2000 MASERATI Quattroporte Evo. V6 納車整備レポート (2005/10)

マセラティ・クアトロポルテ Evo.6 (ヴェルデメキシコ)の納車整備です。

走行距離はまだ6,000kmですが、エンジンの調子が良くないのを直したいのと、5年経っているのでタイミングベルトも交換します。

外装にあわせたヴェルデキアーロのインテリアがお洒落です。

淡いグリーンに木目があしらってあると、まるで森の中に迷い込んだよう。

さすがにエンジンルームもまだきれいです。

ただ、パッと見た印象だけでは判断できません。

ブレーキタンクからのジョイントをとりました。リコール作業済です。 (青字はメカニック談)
タイミングベルトが現れました。

さすがに綺麗ですが年数劣化によりベルトが固いです。またベルトの緩みを発見できました。

中央の2個の新品ベアリングを両端のベアリングと交換します。

インテークマニホールドを外したところです。

このV6エンジンに谷間にはスターターモーターが埋もれているので端子の接触点検や水回りホースバンドの交換、増し締めなどチェック項目がたくさんあります。インテークの6本の足のOリングも交換します。

新しいタイミングベルトを張ってカバーを閉じました。

インテークをうしろから見たところ。

下のほうにつながっている黒いホースはブレーキバキュームです。

若干ブレーキの甘さも感じられたため、チェックバルブという倍力装置の重要部品の機能も点検し、挟まれてたホースの位置も変更しました。

スターターモーターです。

作業前に点検したところ、スターターの戻りが悪いときがあったので外して点検しました。またベアリングの異音も確認したためリビルトのスターターと交換いたしました。

Vバンクの後ろ側。

ホースバンドを増し締めタイプに交換しました。

ターボの冷却ホースラインです。非常に交換しにくい場所のバンドに緩みが見られました。勝手に治ることはありえませんのですべてバンドを交換いたしました。また、ホースの取り回しに無理が発生していたため位置変更までしてしまいました。

燃料タンク内の燃料ポンプを点検中。

以前タンク内のホース亀裂という経験があるためホースを点検しましたが問題はございません。ホースの位置も変更して対策しておきました。

余談ですが、ガソリンに手をいれると初めは冷たいですが徐々に暖かくなってきて、その後ピリピリと痛くなってきます。

フロントのブレーキローターを研磨しておきました。

最後に試運転したところ、信号が青に変わったところで軽く踏んだつもりでも猛然とダッシュ!

最初の2秒は隣車線の車のほうが先行するのですが、その後の2秒で過給がかかり2速にシフトアップ、ここで先頭に立ちます。つぎの2秒でまた速度が伸びて3速。この時点でもはや他車は追随できません。とても調子が良くなりました。

上品な内外装と裏腹に荒々しい一面をもつマセラティ。これも魅力のひとつでしょう。

[ BACK | HOME ]