1997 ALFA155 V6

安心して乗ることのできる155を作るべくリセット作業を行ないました。

今回はエンジン、ミッション回りを整備します。

ミッションから異音が出ているので、ミッションOH、クラッチ交換を予定しています。

ボディの右フロント下部が割れているのもあとで修理します。

ミッションを下ろす前段階の作業に時間がかかります。

ミッションが下りました。
クラッチのダイヤフラムの爪が(レリーズベアリングが当たって)ずいぶん削れています。
メインドライブシャフトからレリーズベアリングを外しましたが、こちらも磨り減っていました。もちろん交換します。
上の新しいクラッチ板と比べて、下の古いクラッチ板は溝が消えかけている部分があるので、クラッチが減っていることがわかります。
クラッチを外したあとのフライホイールです。
ミッションが分解されました。
メインシャフト両端のベアリングにガタが出ているので新品に交換します。ベアリングが異音の原因だったようです。

このあときちんとミッションを組み直します。今回OHしましたから、この155では二度とミッションの心配をする必要はないでしょう。

フライホイールを外した部分に若干オイル漏れがあったので(黒い)シール剤を塗っておきました。
今回、この作業には丸2日かかりましたが、25万円で収まりました。

早速、組み直したV6に試乗したところ、ミッションの異音も消え、シフトも軽くカコンっと小気味良く入ります。クラッチも新品になっていますから、その部分はまったくストレスなく操作できます。

シフトが渋くなるとシフト操作そのものが億劫になるからいけません。それでは思うようにクルマを操ることも楽しむこともできなくなります。

名古屋高速を走らせると、エンジンが気持ちいい。2速、3速と5,000rpm近くまで引っ張ってシフトアップしていくのもいいのですが、3速 3,500rpmくらいから踏み込んだときの加速感もまた最高。足回りはまだ大丈夫。エアコンも効きます。実際に走らせた印象は、6年落ちで8万kmをあとにしたクルマとは思えません。

心地よい排気音を響かせながら、スーっと加速していくので、気がつくと結構なスピードが出ていたりします。ALFA156 2.5 V6のほうが速いかもしれませんが、このSOHCのV6のほうが味わいがあります。かといって決して遅いわけではないのですから、フィーリングを楽しむならSOHCがお勧めです。

155を7〜8万kmで終わらせるのではなく、きちんと仕立て直すことで10万km以上、確実に楽しめるクルマにします。長く155に乗り続けたいオーナーの方はぜひご相談(下のMAILボタンを押して)ください。

その後の試乗記はこちらです。