ALFA ROMEO 164 REPORT No.5
わたしは164を楽しむことができるのでしょうか.なんだか自信がなくなってきました.

■ 続・お散歩164

グゥワ〜ンという騒音から逃れるために運転席に戻りました.窓を開けるとやかましいので閉めて走ります.

県道のワインディングはタイトな部分も多く,比較的大柄な164には無理があると思ったのですがあまり苦になりませんでした.それはなぜか.

  1. 164でワインディングを飛ばす気は毛頭ない
  2. トルクがあるから上りコーナーの立ち上がりが速い
  3. 減っているとはいえ思ったよりタイヤが粘る

ところが次第に霧が濃くなってきて「いこいの村」付近では視界が10mくらいになってしまいました.試しにフォグランプを点けてみましたが気休めです.ひたすら徐行あるのみ.

「いこいの村」の駐車場に停めて写真撮影.夜が明けたとはいえ霧のせいで薄暗い.エンジンルームを見るたびに思うのが「ピカール買ってきてインマニを磨きたい」.

帰路,国道153号線まで出ると霧も晴れました.

中速コーナーの続くワインディングでは,お世辞にも「路面に吸いつくようだ」とはいえないものの,ロールしながら意外に踏ん張ってくれます.猿投グリーンロードではその気になれば高速コーナーも体験できるのですがガードレールが近いので無理できません.

164で峠道を走ってもとくに楽しいわけではありませんが苦痛ではありませんでした.ゆったりしたリズムでワインディングを走らせるのも楽しいもの.ただし 1,500kg の車重があるのでスムーズに左右に振らないとぎくしゃくするし,同乗者がいたら気分が悪くなってしまうでしょう.

155と比べると164のブレーキは奥まで踏み込まないといけないのですが「踏めば効く」ものです.これが164でなくても,ブレーキが踏める範囲にアクセルは留めておくのが鉄則でしょう.

グリーンロードを抜けて市街地に戻ってきて気づいたのですが,信号の先頭で発進すると後続車がついて来ないのです.偶然のんびり走っていたのか,急いでも次の信号で引っかかることを知っていたのかわかりませんが,155やBXのように発進加速に神経をつかう必要はありません.文字通り「右足だけ」です.こんなにラクしていいのでしょうか.

ダラクしません!?

■ はじめてのお使い

最近わたしは結論を先送りするクセがありますね.

「お散歩」の感想はですね...「うん,いいんじゃないですか?」.(おいおい)

今度はウィークデイに164を「お使い」に使ってみました.コースは,銀行から DoCoMo SHOP 経由,書店行きです.(リアリティあるでしょ?)

いくらフロントグラスに日除けを置いていてもドアを開けるとむっとします.リアトレイに内蔵されている日除けも当然上げて(閉めて)あります.意を決して乗り込むと黒革シートの熱が伝わってきて汗が噴き出します.

即座にエアコンを入れたら暑さに耐えつつ出発.しばらくすると信号待ちでブレーキを踏んでいる右の爪先から冷えてきます.一度素足にサンダルで運転したら足が風邪引くかと思いました.10分ほどで室内が冷えてくるのですが,それまではどうしても「できることなら吹出口を切り替えたい」と願ってしまうのでした.

つい先日,おなじ道をBXで走りながらストールと闘っていたのがウソみたい.この164だって調子を崩さないという保証はないものの,取り越し苦労しても仕方ない.ここは安堵感を楽しみましょう.

銀行の駐車場は広くはありませんが164程度であれば問題なし.ところが出口では専用コインを入れないと開かないのです.当然受け口は右にしかありません.クルマを停めて窓を開けて身を乗り出してホイっと投げます.これはBXのときの感覚と大差ありません.

さて,つぎは DoCoMo SHOP です.広小路通り沿いにあって2台のクルマの間に縦列駐車になりました.155ほどではないにしろ,164もリアがハイデッキで,なおかつバックミラーではボディ後端が見えません.うしろからクルマが来ていましたが慌てず騒がず一発で入りました.車庫入れなどは上手いほうではありませんがこういうのは「慣れる」ものですね.

書店に行くにはつぎの信号で右折して...正面にも右折待ちがいると前が見えないんです.左ハンドルだとこういうときにクルマが来ているかどうかが見えにくいのです.怖いときは信号が変わるのを待ちますが,確認するときは助手席側に身を乗り出してでも目視するしかありません.これもBXとおなじことですね.

書店の駐車場にもぴったり納まりました.164は「155より大きい」というイメージがつよかったのですがもう慣れました.感覚的には「長さは大差なくて幅がすこし広がったかな」という程度.それも運転席と助手席の配置にゆとりがあるからそう感じるだけで運転していて特に神経をつかうほどのことはありません.運転していてドアの内側のアームレストに肘を置くことができるのがちょっぴりうれしい(155は位置が合わない).右側にも折り畳み式アームレストがあって信号待ちはリラックスできます.

見通しのよい交差点で他車がいなかったので思い切って右折車線に入っていったらフロントタイヤが鳴きました.確信犯です.以前クラウンでやってしまったとき(まさかスキールするとは思わなかった)には恥ずかしくて後悔しましたが164だとなぜか恥ずかしくない.

その瞬間,わたしは164が気に入りました.