たいしたことではなくてもどこかしら不具合を抱えたまま乗っている164オーナーが多いとか.多少のことは覚悟のうえで乗ったほうがいいみたい.
- ■ ウィンク対策
- バッテリーの端子を外すとオートドアロックもトランクオープナーも使えません.手動で Lock/Unlock ができることを確かめていると運転席のドアで引っかかりました.
Lockはできるのですが固くて Unlock できません.おかしいなと思ってキーを見ると「わ,曲がってる」.ウエスのうえからプライヤーで挟んで直しました.164のキーは柔らかい!?
その夜,神戸のディーラーさんに勤める友人に電話して「164のリレーの在庫があったら分けてほしい」と頼んだのですがあいにく在庫はないとのこと.スモールランプが誤動作するならリレーを抜いてしまえばいいでしょう.
それよりも「なぜリレーがあんな動きをしたのか」が気になって眠れません.ふつうのリレーはある端子に電流が流れたときに ON になるもの.でもあれは受動的な動きじゃない.自分で勝手に動き出したか,周囲の回路から異常電流が流れてきたとしか思えません.
翌日リレーを特定して外してみることにしました.
すでに誤動作はしなくなっていましたが,ステアリングの下に手を入れてスモールランプのスイッチを On/Off したときのカチっという振動で見つけました.そこはリレーを抜くことはできても差すのに苦労しそうだったのでステアリングコラム下部のカバーを外します.
他のリレーは高さ3cmほどなのに,それは5cmくらいあります.ケースを開閉できるようにはなっていませんでしたがマイナスドライバーでこじ開けました.すると出てきたのは電気回路.リレーの接点は固着していません.この回路が誤動作したのでしょう.
基板の裏をみると緑青(ろくしょう:錆)が粉を吹いています.湿気が入り込んだらしく樹脂ケースの内側にも付着していたので基板とも歯ブラシで掃除しました.もしもその粉が湿気を含んだら回路がショートするかもしれません.
そうしてOHしたリレーを元に戻してしばらく走りましたが異常なし.すくなくとも名古屋に戻るまでは大丈夫でしょう.
- ■ 六甲ドライブ
- 今回の帰省は「六甲山に登りたい」という衝動がきっかけでした.
リレー故障でケチがついたのでやめておこうかと思ったのですが,原因はわかったような気がするし,妻とふたりで出かけることができたので,まず友人の勤めるディーラーさんを訪ねることにしました.夙川界隈を抜けてショールームに着くとフィアットとアルファが並んでいます.
ショールーム内には黄色のバルケッタ,赤いスパイダー,青い156が展示されていて,妻が「これがいい」と言ったのがスパイダーでした.同感.
ほんとうは六甲まで足を伸ばすつもりだったのですが芦屋有料道路を上ることにしました.ケヤキ並木の道路を164で走り抜けるなんてちょっとおしゃれ.このあたりから神戸にかけての街並みは雰囲気があります.
「芦有」(ろゆう)は「こんなにタイトなワインディングだったっけ?」
164Lでは飛ばす気にもなれませんが,流すだけでは退屈なので上りのヘアピンでタイヤを鳴かせて遊んでみました.展望台で休憩すると,すでに夕方だったこともあって肌寒いくらい.右手に港,左手には空港と,阪神地区が一望できます.学生時代を過ごした神戸が懐かしかった.
展望台から六甲山トンネルを抜けると有馬温泉.ここもバイクでよく来た懐かしい場所.蓬莱峡を通って宝塚に下りました.そもそも名古屋よりも自動車密度が高いうえに,連休だからかクルマが多い.そういえば名古屋では意識しなかった164のボディサイズが大阪では気になりました.狭い道路では考えて取り回さないとハマります.
300km走って給油したところ,3分の2は高速走行だったのに燃費はリッター8.3km.クーラー全開とはいえ思ったより燃費が伸びませんでした.説明書によるとガソリンタンク容量は70リッター.予備タンク9リッターを除くと最大航続距離は約500kmでしょうか.燃料計は最初すっと下がって2分の1あたりでフラフラするので正確な残量はわかりません.
164Lはクルマが好きな人が乗る4ドアセダン.
Eクラスや5シリーズに飽き足りない方はどうぞ.ささやかなスリルが人生に華を添えてくれるでしょう.