ALFA ROMEO 164 REPORT No.11
3連休最終日.曇り時々雨,昼過ぎから晴れ.「海の日」に陸を走る164.走ることができるというのはシアワセです.

■ 164Lが安い理由

スモールランプのリレーは問題なさそうなのでステアリングコラム下部のカバーも閉めました.開けたままでも運転できますがキーを抜き差しする度に気になるのです.

それからエンジンルームのインテークマニホールドをピカール(金属磨き)で磨きました.エンジンオイルはきれいだし,量もOK.奥のバンクのプラグは交換しにくいですね.

その後,路肩に停めた164を石垣のうえに座って眺めていました.

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「長屋さん,164LとQVのエンジンってちがうんですか?」
「ピストンとかチューニングがちがうからQVはピックアップがいいよね」
「SZのエンジンは?」
「基本的にQVとおなじだよ」
「なるほど,だからどっちも気持ちよかったんだ」
「明日から164で大阪まで帰るんですけど大丈夫ですよね」
「大丈夫.オイルだけちゃんと見てくださいね」
「リョーカイ!」

わたしは「自走できるかぎり故障とは呼ばない」ので今回のリレートラブルも故障ではありませんし,しばらくは再発しないと思います.でもこの程度のトラブルはいつ起こっても不思議じゃない.155にくらべて164は「○○系統が弱い」というより「全体にもろい」ように感じます.

前レポート車のシトロエンBXが10年物にしては程度が良かったこともあってか,この164Lが5年物だとは思えないのです.10年物かそれ以上に感じます.

Eワヤマさんはこのレポートを「可哀相になるくらい安い164Lを見直してもらうきっかけになれば」と思ってるようですが,わたしも「なぜ安いのか」がわかってきました.

■ 健康のためには薄味

午後164で阪急池田駅前に買い物に出かけました.

このあたりは元は城下町で狭い路地が網の目のように連なる中を国道が通っています.アテにしていた駐車場が満車なので裏通りの立体駐車場へ入れることにしたのですが入口がとっても狭い.イヤな予感がします.

2Fも満車で3Fへと言われてもスロープを登り切ったところで右にUターン…できるわけないでしょ.毎回切り返しながらようやく停めることができました.

「わたしにはこのクルマは運転できそうにないわ」

妻がこのサイズのクルマも運転してくれるようになればと思っていたのにヤブ蛇になってしまったようです.わたしの感覚では大阪で164を買い物に使うのは(可能だけど)疲れます.

予定通り,日が暮れてから帰途につきました.

名神高速を流していると 100km/h くらいでボディ全体がこまかく振動します.ホイールバランスが狂っているのかもしれません.また,路面が荒れているとドタバタと盛大にタイヤが暴れます.四輪独立懸架というのは「四輪がそれぞれ勝手に上下すること」だと実感できます.

でも3リッターのパワーを生かせば追越車線をひた走るのも容易です.

試しに3速ホールドしてみましたが回転を上げたからといって楽しいわけでもなく面倒なのですぐにDレンジに戻してしまいました.MTでは回転計しか見ないわたしがATの164Lでは速度計しか見ません.

夜中であればエアコンも寒いくらい効きますし,途中何事もなく順調に名古屋に着いたのに疲れてしまいました.

★ ★ ★

「どうやら164はQVがベストみたいだな」と思いつつも,無難な大衆車に乗ることを思えば164Lのほうがいい.積極的に推すことができないのが歯がゆい.

それはなぜか.

トルクフルなエンジンも,静かな室内も,ATも,人も荷物も積めるのも良いのですが「味付け」が希薄.アルファロメオのセダンとしてはひたすらベーシックなのです.アルファにしては当たり前すぎて食い足りないのです.

164のルックスが好きな人は多い.

それはEワヤマさんも164の魅力として挙げていますし,わたしも悪くないと思います.でもあいにく hisata はカッコだけでクルマを選ぶ人ではないのです.運転して楽しくないとつづきません.

最後に164Lをバッサリ切り捨ててしまいそうな不穏なムードを漂わせつつレポートはつづくのでした.