夏に毎日クルマに乗るのは初体験.炎天下でしっかり焼いた黒革シートに座るのって筆舌に尽くし難い.なんだか知らないけれどめまいがします.

お仕事でクルマに乗り降りするみなさんが体調を崩すのも無理ありません.幸い164は「弱冷房車」なので身体にやさしいはずですが「夏の自動車」は身体に悪いです.

■ ビジネスクラス
164は基本的にサルーンです.

ピニンファリーナに洒落た服を着せてもらい,4ドアセダンとして素直に仕立てたのがLなのでしょう.正面から向き合うとわたしには物足りないのですが,たとえば「いま100万円台で乗れるアシ」と考えれば魅力的な1台です.

アームレストに右腕を預けて,ゆったりした固めのシートに身を委ねれば気分はビジネスクラス.差し詰め155はエコノミーでしょうか.たとえ燃費が悪くても普段の足として乗るには「いいクルマ」.それがすべてではないでしょうか.

それほどクルマのメカニズムに詳しいわけでもないし,運転がうまいわけでもないけれど,人とちがうクルマに乗ってみたい人にいいかもしれません.ただし164Lのエンジンは官能的な部分を削ってある(つまり眠たい)ので刺激はありません.

アシに刺激を求める人もいないでしょうから,それで一件落着?

■ フィールが全て
誤解のないように申し添えておきますと164Lが悪いわけではないのです.久しぶりに155で山道を走ってみてわかりました.

hisata はバイクが好きなのです.

8Vエンジンのフィーリングがバイクに似ているから155が好きなのです.わたしには自動車のことはよくわかりません.164Lのようにトルクのあるクルマはゆとりをもって運転することができるから楽です.ゆったりしたシートにゆったりしたポジションで運転するのも悪くない.

だけど運転していてワクワクするかというと…しないのです.

I like 164L, but I don't love him.

こういうとき評論家の先生はどうするのでしょうか.自分の感情には触れないのかな?

以下,わたしが164Lをお勧めする人物像です.

  1. 中古車を買ったことがある
  2. 輸入車に乗ったことがある
  3. 人とちがうクルマに乗りたい
  4. トラブルには寛容なほうである
  5. 100万円代で楽しんでみたい
  6. イタリアのセダンに乗ってみたい
  7. アルファロメオにATで乗ってみたい
  8. ピニンファリーナのデザインが素敵だと思う

8項目中5項目以上Yesであれば「適格者」.すべてYesであれば乗るしかありません.(笑)