先日ルッソに寄るとクアトロポルテが2台と222SRが入庫していて「マセラティの日」だったようです.店の外に停めた164を眺めて「ガレージの外側にいるってシアワセなこと」.人間とおなじでクルマも健康がいちばん.入院なんてまっぴらだ!今回はレポーターの独白.「言い訳」編です.
- ■ 折り返し地点を過ぎて
- 前回の No.12 でわたしなりの結論が出てしまったので,164レポートはここで折り返します.ただし,折り返すといっても必ずしもおなじコースを走るとは限りません.レポーターの気まぐれ,あるいは不意のトラブルを含むハプニングにも左右されます.最後にどういう結末を迎えるのかはわたし自身にもわかりません.
プロバイダーから毎週 Web Hits Report なるものがメールで送られてきます.どなたがごらんになったのかなんて詳しいことはわからないのですが,ヒット数の多いページが上位40位までわかるのです.いわば人気のバロメーターです.
それによるとリトモ130TCやBXレポートよりも164レポートは人気があるようです.世の中がアルファロメオ・ブームなのか,ルッソのホームページ読者のみなさんはそもそもアルファに興味があるのか,どちらなのかわかりませんがレポーターとしてはうれしいことです.
でもこれまでのレポートで164Lを低く見ているような気がして自責の念もあるのです.
このレポートを始めるまでは164のことはよく知りませんでした.それが毎日の通勤に乗るようになって,山道を走ってみたり,名古屋から大阪への帰省にも使ってみて,そのときに感じたことを綴ってきました.いまわたしが164Lに対して抱いているイメージはレポートを通じて受けた印象の塊です.
わたしには「絶対評価」はできません.わたしにできるのは特定の環境で「好きか嫌いか」「気持ちいいか,そうでないか」といった主観的な評価でしかありません.だから読者のみなさんが164について知りたいことを各々でフィルタをかけて読み取ってください.わたしが155について書いてきたことをご存知の方であれば「hisata がそういうのなら」と想像がつくはずです.
脱線を承知で続けますと,あるクルマに関する情報を集めているときについ鵜呑みにしてしまうのが「断片情報」.「164は○○が弱い」という発言を見つけると急に不安になりますよね.でも実際には状況がわからなかったり,人物像(その人がちょっとのことでも大騒ぎするのか,よほどのことがなければ騒がないのか)が見えないとどう理解すればいいのか迷うはず.
「弱い」「壊れる」「そんなもの」といった曖昧な言葉が一人歩きして,みんな翻弄されているように見えることがあります.
大勢の意見を聞くことのできる場所と,限られた人の体験がレポートされている場所.結局は一長一短であって読者が使い分ければいいのです.ちなみにルッソのサイトは後者です.偏っているかもしれませんが(笑)あるクルマに対するひとつの見識ということでご理解くださいませ.
- ■ 自分の気持ちに正直に
- 実際には164Lを「低く見ている」わけではないのです.新車で500万円,中古でも300万円も出すクルマではないと思うだけです.
たとえば車両を120万円で手に入れて,30万円かけてリセット整備する.200万円出す気にはなれないけれど全部で150万円で車検も含めて「164Lが2年間楽しめる」のであれば「いい買い物」だと思います.
新車で購入されたオーナーのみなさんにとってみれば,これが「低く見ている」ことになるかもしれない.損得勘定を抜きにしても査定額が低いのは寂しいもの.それがわたしの自責の念につながっているのです.
でも「いまは164Lが狙い目」だということですし,それならば「これから164に乗ってみよう」と思うみなさんへこのレポートを届けたい.
Eワヤマさんであれば,それぞれのお客さんの好みや事情に応じていろんな提案をします.たとえば「ずっとオープンカーを大切にしたけれど,そろそろもう1台のアシが必要になった」というようなときに164Lを勧めたりするのでしょう.
しかしあいにくわたしは自動車屋さんではありません.わたしはレポート車に乗って体験したこと,感じたことを書きとめるだけ.そこから何を読み取るかは賢明な読者のみなさんにお任せします.hisata のレポートは読み物だと思ってください.
先日「リトモレポート」をプリンタで印刷して簡易製本してみました.1回ずつは読み切り原稿ですが,30回分束ねると結構なボリュームになります.Eワヤマさんに進呈したら感激してました.今後ルッソでリトモを納車するときには「オプション装備」として追加してはどうでしょうか.(笑)
結果として「いまは不人気車だけど楽しめるクルマ」を広くご紹介することで,可愛がってもらえる164が1台でも増えればうれしい.でもチョーチン持ちはしませんよ.「自分の気持ちに正直に」がモットーです.
「クルマに対するこだわり方のコツ」みたいなものがあると思うのです.徹底的にこだわるべきところと,適当に流すべきところ.指圧じゃないけれど力加減をまちがうとつらいことになります.そのあたりをルッソのホームページから感じ取ってもらえれば幸いです.