水を吹いてルッソへ引き取られていったM3の修理報告をEワヤマさんにしていただきます.

■ 10年モノとの付き合い

こんな形で戻ってきてしまうなんて非常に悲しい。これは動けなくなったクルマの現実だと分かってはいるのですが積車の上にあるままのM3を見て最初に感じた気持ちでした。

hisataさんからM3が水蒸気を吹き危険なので路上に止めたという一報を受けた時に頭を駆け巡ったのは冷却ホースが外れただけであって欲しいという事でした。

水回りに関して手を加えていなかったのはラジエターホースとラジエターだけのはず、このどちらかが原因以外の場合は大きなトラブル? 不安がひろがりました。そしてまたhisataさんに掛けている迷惑と道路上で障害物になっているM3が引き起こす迷惑もまた心配の種でした。自分が路上で立ち往生した時の経験からその場での心境は痛いほど分かるので辛いものがあります。が、こればかりは新しくても旧くても起こる時は起こると言うたぐいのトラブルです。こんな時は慌てない事と二次的な災害の原因にならない事を祈るだけしかありません。

hisataさんからのその後の報告でラジエターとホースを繋ぐ部分の破損が原因によるものだとわかり、大事でない事は確認できました。

▽10年モノパーツ事情

ラジエターの交換によりすぐにでも復活をできるだろうと考えていました。なんせBMWだし、パーツに関しては入手は容易だと思っていたのです。この考えが甘いと言う事は手配を始めてすぐに知ることとなりました。なんと国内の在庫が現状ではないと言う話でした。国内にないと言う事は「本国オーダー?」。納期は2週間。そうか、2週間は不動車なんだという現実が確定した訳です。

結果、予定通りラジエターは届き無事修理も完了しました。作業時間自体は約1時間。パーツに関して考えさせられる問題でした。

いくらメジャーな車種であっても10年と言う歳月はそのパーツのストックに関しては横並びになっている訳です。(マイナーと言われる車種と)と言う事は今後の教訓としてパーツに関しては事前調査をしておく事が非常に重要な事項であると学んだ訳です。

特に壊れた場合に不動車にならざるを得ないパーツに関しては在庫状況と、オーダーから納品までの納期を初めに知っておく事が大切だと思いました。いざ壊れたという時に慌てたり、納期を知り、がっかりしない為にも必要でしょう。今回のトラブルから学んだこともあった訳です。

▽楽しみ方色々

10年モノに関してはその個体に対してオーナーとなる方がどこまでの思い入れを持てるかが分かれ道でしょう。

10年という時間が確実に過ぎている個体はオーナーの考え方で大きく変化を与えられる楽しみがあります。何もしていないクルマと思い入れを十分に与えられたクルマではその輝きも確実に違います。これは新しいとか旧いとかを超えている事かもしれません。こと10年モノに関して言えば乗る上での安心感がその差に現れるかもしれません。過剰に手を入れる事ではなく適度に、その上で重要なパーツに関しての供給状況も把握しておく事を今回学びました。

本当に気に入ったのならばその先にエンジンのオーバーホールやボディのリペアなどが見えてきたりする、そんな付き合い方もオーナーとしての楽しみ方としてあるのではないでしょうか?

動かせないクルマにならない為にもクルマの現状を把握すると言うことの大切さを知りました。