No.11原稿を読んでいてM3が止まった日のことを思い出してしまいました.まったく予想外の展開になりましたが,これで第2章を終えたいと思います.

■ 止まってわかること

あの日も暑い日でした.いつもより早く家を出ようとバタバタと荷造りをして玄関を出たところで髭を剃るのを忘れたことに気づいて戻ろうかと思ったのですが「会社に着いてからでもいいや」.あのとき戻っていれば携帯電話も忘れなかっただろうし,水も吹かなかったような気がします.

夏本番に突入する季節.実際は遅かれ早かれ吹いていたでしょう.あの日に何事もなければ翌朝4時,わたしはM3で奥多摩に向かっていました.神様がそれを止めてくれたのだと思うことにしました.

「こんな交通量の多い道路の,しかも右車線で止まるなんて」と恨みましたが,自分が乗っていて起こったことは自分の責任.JAFとEワヤマさんに連絡したら,あとはJAFの到着を待つばかり.「立ち往生」という言葉の意味を噛みしめていました.大勢のドライバーに迷惑をかけてしまいました.こういうことにならないために日頃から愛車の調子を把握してコンディションを維持しなくちゃいけないわけですね.

M3をローダーに乗せるときだけエンジンをかけて自走させていました.「なるほど,すこしの間なら大丈夫なんだ」と思いつつ作業を見守っていたのですが「おい,オレは自分で走れるのにどうしてトラックに積むんだ!?」.救急車で運ばれる往生際の悪い男のようでした.(苦笑)

いまは元のアルファ164に乗っていますが,夏は水温計が110度まで目一杯振れるので心配.去年の夏は何事もなく乗り切ったのですが,だからといって今年も大丈夫だという保証はありません.ラジエター回りの水漏れもあるようです.M3が止まった場所を通るたびに不安になります.

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M3が名古屋へ戻って「M3レポートもこれでおしまいか」と思ったのですが,Eワヤマさんは「こんなことで終わりにはできません」.でも,都内の足に使ったらどうなのかは第1章でわかったので東京でのレポートは終わりにしてもらいました.あとはわたしが名古屋に出向いたときにワインディングを走らせてみたいと思っています.