どうして12気筒が必要なのだろう？

6気筒より8気筒，8気筒より12気筒のほうが「上級」で「高級」みたいなイメージがあるけれど「過ぎたるは及ばざるが如し」．実際は6気筒で十分じゃないのかな，という素朴な疑問があります．

わたしがいままで乗ってきたクルマとは異質です．「きびきび走る」という言葉とは無縁の世界．「走る」というより「流れる」「漂う」みたい．その重量感のおかげで逆に気が「重い」のです．

Ｅワヤマさんが「毎日の足にも使えるけれど，それは必ずしも楽しくはないのでは？」と言ってたのはこういうことなのでしょう．

一方，乗り心地はいいです．踏み切りを通ってもアルファロメオのようにバタバタしません．日本車よりは音，振動ともにインフォメーションは大きめですが，わたしには十分快適です．路面から突き上げがあるとロードノイズが聞こえますが，エンジン音と排気音は静かです．V12はいつも平然とヌルヌル回っています．

イギリス車らしく右ハンドルでもウィンカーレバーは左側にあります．それはいいのですが，フットレストがないので（左足ブレーキを使わない限り）左足の置き場に困ります．ミッションが大きいせいか，中央部の張り出しがかなり大きく足元は狭い．それと運転席の座面は短め．シートは全体に小ぶりな印象を受けます．シートも電動かと思ったらそこは手動でした．

リアシートにも座ってみましたが，ここも足元はそれほど広くないし天井も低い．居住空間はそれほど広くないかもしれませんが，大人４人が快適に移動できることはまちがいありません．

運転席の着座位置は意外に低く，目の前のダッシュボードが高く感じます．すぼらな格好でシートに埋まってると狭い道では上半身を起こさなければならなくなります．（苦笑）

ビルの上から駐車場のDD6を眺めるときれいですね．羽を休めている鳥のよう．

これから東京まで戻ります．LUSSOで納車整備してもらっているから大丈夫だと思うけれど頼むぞ，ダブルシックスくん．