小説でいえば,ここからが第2章です.

あまり気にしないようにしているのですが,乗り心地が良すぎて酔いそうになることがあります.アイドリングで停車しているときもエンジンの振動でフワフワ揺れるのです.足回りが多少固いくらいがわたしには合っているようです.

■ 都内通勤編〜朝

途中立ち寄るところがあったので環八から甲州街道に入って,そのまま新宿まで走りました.

結果,狭い道を通ることはなかったので至極快適でございました.重いと思っていたアクセルペダルもそんなこともありません.もう12月ですがルーミーな室内は日差しが暑いくらい.わたしがオーナーならば断熱効果のある(淡い色の)ウィンドウフィルムを貼ります.

ハンドルとペダルを除くと,ふだんの操作は左手に集中しています.

ステアリングの左側にウィンカーレバー,ヘッドライトスイッチ,ハザードスイッチ.もうすこし下にサイドブレーキレバー,センターコンソールにエアコンのファンスイッチ,コンソールボックス付近にパワーウィンドウスイッチが4つ,オートクルーズコントロールのマスタースイッチもあります.

フルオートエアコン装備なので「ちょっと寒いな」と思ったらファンのスイッチを入れれば,シュバっと音がして温風が出てきます.さすがにヒーターはよく効きます.DD6のスイッチ類の多くは大きめで頑丈そう.でもウィンカーレバーは華奢です.

細身のステアリングは一見樹脂製に見えますが実は革巻きです.あの細さがクラシックな雰囲気を盛り上げてくれます.最初は貧弱な印象を受けたのですが今は気に入ってます.大柄なボディにもかかわらずステアリング操作は軽く,クルマも思ったより敏感にステアリングに反応します.

センターパネルには奥行5cmほどの岩棚のようなスペースがあって,サングラスや携帯電話を置くのに便利です.ALFA164だとそんなところに物を置くと転がり落ちるのですが,DD6ではそんなことはないでしょう.(どういう意味かな?)

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今日DD6を運転していて,1980年式のベンツを思い出しました.細身で大径のステアリングやメッキを見て思い出したのですが,ドライブフィールも似たようなところがあります.それだけDD6の乗り味も古典的だということでしょうか.

ただ直列6気筒のベンツとはエンジンフィールがちがいます.やはりDD6のほうがスムーズかつマイルド.くわしいことは知らないのですが,このDD6は1993年式とはいえ設計は古いはず.一体いつ頃の設計なのでしょうか.

ベンツといえば,初めてSクラスを高速で運転したときに「ボディの前後がこれだけ長いと安心感があるな.衝突しても死ぬことはないだろう」と思えました.一方のDD6は車格は同等でも「衝突したら死ぬだろうな」.(苦笑)

DD6は上品で当たりは柔らかいですが中身の「濃い」クルマです.醤油でいえば「たまり」です.

シリーズIIIのボディデザインは趣があっていいですね.ジャガーだとかデイムラーだとか言わなくても,そこにいるだけで存在感があって,なおかつ走り去る姿も優雅です.しかし「薄口」がお好きな方は1995年以降のXJ6のほうがよろしいかもしれません.