はじめてエンジンルームを開けてみました.V12が縦置きしてあるので広いエンジンルームもいっぱいです.

■ ドライバーズ・サルーン

ジャガーをリムジンとして使いたいならロングホイールベースの次世代DD6がいいと思います.それならリアシートの足元もゆとりがあるはず.いまレポートしているDD6はリムジンとしてはつらい.サルーンでしょう.だから自分で運転すればいい.

自宅近くの駐車場をそろりと出ると表通りまでは,それこそ「早歩き」くらいの徐行をしているのですが,脇道から顔を出した軽トラックに驚いてブレーキを踏んだものの思うように停止できませんでした.こんな低速でも急停止できないことを知って怖くなりました.

いざというときには体裁を気にせずに思い切りブレーキを踏まなければいけません.まだ試したことはありませんが,ABS付です.

DD6のブレーキはサーボアシストされているとはいえ,感覚的には「減速装置」です.即「停止」はできません.ブレーキが重さ(慣性)に負けているのです.だから車間距離は十分空けています.おかげでよく割り込まれますが,いいんです.事故を起こすよりマシ.

裏道を抜けるときは直感を信じます.工事中だったり路上駐車があったり,いつもの道を行くのが「なんか嫌な予感がする」ときは避けたほうが無難です.思ったより車幅がないのでなんとかなるでしょうが緊張して気疲れしますからね.

狭い道を抜けるときに困るのが「道路(路面)が見えない」こと.ダッシュボードが高いこともあって,どこまで道があるのかよくわからないのです.駐車場の白線もおなじで,近づくと見えなくなります.

大きさについては最後は馴れの問題.通れるところは通れるし,通れないところは通れないと見極めることができればいい.実際には無理に突っ込まないことがポイントかな.一歩引いた運転が身を助けます.

★ ★ ★

DD6に乗っていると「古臭い」と逃げ出したくなるときと,その古臭さを好ましく思うときがあります.

ひとつ言えるのは,DD6は東京のような渋滞の多い街で走らせるクルマではありません.STOP&GOの繰り返しはDD6に気の毒です.V12はDD6の「個性」であって「無駄」ではないと思います.

気持ちの上では自分でも不思議なくらいDD6をすんなりと受け入れています.ただ,前述のように東京で暮らすことを強いるのは気の毒です.もっと広いところをゆったりと走らせてやりたい.