■ 室温現状維持装置

デルタはエアコンの効かない車の代名詞のような扱いをされていますが、はたしてそれは真実なのでしょうか?

私がレポートを始めた春頃はまだエアコンは特に必要なく、でも「エアコンの効かないクルマ」として定評のあるこのクルマのエアコン性能を探るべく、恐る恐るエアコンをつけました。結果は意外かもしれませんが、大変良く効きました。

ひょっとしたら自分のデルタは特別なのかと思ったり、または他のデルタのエアコンは実は何らかのトラブルを抱えているのではないかとか、特別調子が良いということは壊れるちょっと前なのか、などいろいろ考えていました。

その状況は6月になっても変わることがなく、デルタのエアコンは良く効くとまでは言わなくても普通に効くといって良いと思っていました。

しかし、休日に買い物に出かけた時でした。街中の渋滞を駐車場を探しながらゆっくり走っていると、いつも良く効くと思っていたエアコンがあまり効きません。さらに買い物を済ませクルマに戻りエアコンを入れると冷風どころかほとんど外気と同じような温度の風しか出ません。噴出し口に手を当ててみると若干湿度は低いようなのでエアコンが故障しているわけではないようです。

良く考えてみると、私がデルタに乗る時間帯は朝8時から9時位までと夜9時位から10時くらいといった気温的には決して高い時間帯ではなく、しかも、朝は屋根付の場所からの出発ですので、エアコンは効きやすい状況にあったのです。エアコンが良く効くと思っていたのは良く効く状況下のみでの使用で、過酷な状況下ではデルタを使用していなかったのです。

その後、7〜8月の酷暑の中でデルタのエアコンは朝、家を出発した時から30分ほどは効くが、その後現状維持も困難といった感じでした。しかし慣れとは恐ろしいもので、その程度のエアコンでも大丈夫な体質に私の身体は変化したようで、人を乗せた時「デルタのエアコンはやっぱり効かないね」といわれ、隣りで汗を吹く人を横目に「結構快適だな〜」と涼しい顔して運転する私がいたのです。

エアコンが効かなくったって、愛さえあればオッケー!(ほんとか?)