空っぽのクルマに使いそうなものをすこしずつ積んでいっています.155から工具バッグやブースターケーブルを移して,停止表示板も買って積みました.傘や地図帳,ウエスや懐中電灯.じわじわと荷物が増えていきます.面倒だけどすこしずつ自分のクルマになっていくようでうれしい.ルッソのレポート車だということなんかすっかり忘れているのでした.
- ■ カーステレオを付けよう
- センターコンソールにポッカリと空いた穴.リトモを普段の足に使おうとすると音楽が聴けないのは寂しい.納車時に「これ,カーステ付きます?」「配線は来てるから付くはずですよ.ぼくが買ったのとおなじ取り付けキットを買ってきてください」.
漠然と「シングルCDデッキでも買おうかな」と思っていたのですが,よく考えたら155にMDデッキを付けたので純正デッキが余っています.それを使いましょう.
横山さんがジュリアクーペに1DINデッキを取り付けるときに買ったのが JFC KJ-T11D というマツダ車/欧州車汎用取付キット.オートバックスでそれを指定したら「おなじものは切らしているのですが同等品があります」とパイオニアの AD-G715(欧州車用)を出してきてくれました.4,000円.資料を見せてもらうとシトロエンXM用となっています.「もしも合わなければ返品してください」ということで買ってきました.
これは1DINサイズの四角い枠なんです.この枠をボディに固定して,そこへ治具をネジ止めしたデッキを差し込めば固定されるわけです.ところが取付キットをセンターコンソールの穴に入れてみるとガバガバ.穴が大きすぎます.プラ板かアルミ板で1DINサイズの型枠を自作してからでないときちんと固定できそうにありません.むずかしくはないけれど時間がかかりそう.
その作業は後回しにして,まずルッソで配線を見てもらうことにしました.さて,どれが何のコードでしょう? 検電ドライバーで常時電源を見つけたのですが,アクセサリ電源が見つかりません.長屋さんが「常時電源とアクセサリ電源がいっしょでもいいですか?」.つまりクルマを下りるときはカーステレオをオフにしないといけないわけですね.「それでいいです」.
クルマの常時電源を二股に分けるコードを作ってくれて,電源とアンテナ線がデッキにつながりました.FMに合わせた状態でスピーカーコードと思われるコードをつないでいきます.スピーカーは左右のドア下部に埋め込まれています.ちらっとカバーを外してみたら12cmくらいのフルレンジ.すすけてヨレヨレです.ちゃんと鳴るのでしょうか.
「あ,左が鳴りましたね.今度は右.それでOKですよ」.というわけでめでたくステレオがつながったわけですが長屋さんも「それ固定しないといけないですね」「いえ,いいです.あとで自分でやります」「中に落ちてしまうよ」「わかってます」.ちゃんとしたいのはやまやまなのですが,その日は時間がなかったのです.
「それはそうとリトモに積んでおいたほうがいいものってなんですか?」「油と水に,ビニールテープ,ガムテープ,針金かな.ぼくも以前(ルノー)サンクで水を吹いたときに役に立ちました.オイルは1リットル持ってるからあげますよ」.
さて,FMを聴きながら快適に走っているとデッキを見る度に奥に落ち込んでいってます.現代車に比べるとリトモの振動は半端じゃありません.交換時期のピレリP6のせいもあるかも.その度にカセットテープ挿入穴に指を入れて引っ張り上げるのに嫌気が差してきて取付枠の下をガムテープで貼って落ちないようにしました.
長屋さん,ガムテープが早速役に立ちましたよ.でも黄土色のガムテープはカッコ悪い.黒いのにすればよかったな.え,そういう問題じゃないだろって?
- ■ 朝の風景
- 「行ってきま〜す」と玄関を出て階段をトントントンと下りるとそこが駐車場.グラグラするキーシリンダーにメインキーを差して左にひねるとガタンとロックが開きます.でも開くのは運転席側だけ.オートロックのくせして助手席と連動していません.そのうちドアが開かなくなりそうな気がします.
おや? となりの国産セダンのエンジンがかかっています.でもオーナーがいない.始動用のリモコンを付けたのでしょうか.
ちょっとイジけてリトモに乗り込んだわたしは5回ほどアクセルペダルを踏んでからキーをひねり,アクセルを踏むのですがブォ〜ン…ストンと止まってしまう.再挑戦してもまた失敗.今度は思い切ってアクセルを入れたらブオオオォ〜ンっと 4,000rpm 近くまで回転計が跳ね上がります.あ,まずい.3,000rpm 前後に調整して様子をみると時折プスンプスン.しばらくしたら 2,000rpm 前後で安定するのを待ちます.朝っぱらから騒々しいクルマです.ご近所のみなさん,ごめんなさい.
5分ほどでアクセルを離してもストールしなくなりスタート.通りに出てすぐに右折です.2速から1速に落とそうにもミッションが暖まっていないし,そもそも1速のシンクロがすこし弱い.クラッチを踏み直せばストンと1速に入ります.曲がりきる前にアクセルを入れると 2,000rpm 直前で息継ぎをしてガクンとつんのめったかと思うと急に加速してステアリングが戻ります.2,000rpm 手前の息継ぎはかならず出るわけではないのですが気持ち悪いです.
リトモの窓はパワーウィンドウなのですが,ドアミラーは手動です.それはいいのですが,右のミラーが縦に通っている窓枠のおかげで見づらい.おまけにミラーはその窓に固定してあるのです.一体どういう設計なのでしょう?
大通りに出ると1速,2速,3速と軽快に加速していきます.ターボのようなパンチはありませんが,155よりも明らかにボディが軽い.3,000rpm 以上回していれば予想以上に鋭い加速を見せてくれます.これは先が楽しみです.排気音は静かなのですが,エンジンルームから響いていくる吸気音が最高.4,000rpm も回るとかなり刺激的.ブレーキペダルとアクセルペダルの配置もよくてヒール&トウがやりやすい.ブォンっと煽ってシフトダウンするのが快感です.
VEGLIA のスピードメーターは0kmから目盛りがあるのですが,極低速では0から20の間で針がふらふらします.これじゃ計器の役に立ちません.155の速度計が20km以上でないと動かない理由がわかったような気がします.
エンジンをかけるとメーターパネルの裏あたりからビーっという音がします.エンジンを切ってもかすかにピーっと鳴っています.どうもダッシュボード下のリレーあたりから音がしているようですがまだ音源を特定できていません.Eワヤマさんは「なにかの警告音が出ているのでは?」.
リトモで街中を走っていてもおなじクルマに出会うことがありません.アルファロメオは見てもフィアットを見ることは少ない.知らない人が見たらVWゴルフだと思われるのがオチです.丸目4灯のフロントマスクはゴルフ2みたいですが,ゴルフオーナーは「あれはゴルフじゃない.なんだろう?」.決して目立つクルマではないけれど正体不明.こういうの好きです.
JAFに電話して申込用紙を郵送してくれるように頼んでおきました.長屋さんに教えてもらった装備品以外に携帯電話とJAFの会員証は必携でしょうね.