仕事が終わった横山さんに声をかけて2台で猿投グリーンロードへ走りに行ってきました.以前から行きたかったのですがひとりじゃつまらないからジュリアを誘ったのです.
- ■ 月夜の散歩
- 夜空には真っ白な月がぽっかりと浮かんでいます.赤くてかわいいお尻のジュリアと月夜の散歩です.タイトな赤いワンピース姿のジュリアと黒いジャケットのリトモ.ジュリアを誰が運転しているかはあえて考えないことにします.(笑)
グリーンロードは中速コーナーとアップダウンのつづく道.夜だから交通量が少ないとはいえ皆無ではありません.アクセルを踏めばじきに前のクルマに追いついてしまうのですが,それでも一定の速度で巡航できる環境としては貴重です.
ゆるやかな上りが左に右に曲がりはじめたときジュリアは駆け出しました.赤いテールランプが遠のいていきます.「踏むなあ」.4,000rpm に達したらシフトアップしながらマイペースで追いかけます.
結局グリーンロードを抜けて足助方面へすこし走った右手にあるコンビニで折り返しました.「立ち話は寒いから戻ってファミリーレストランに入りましょう」.
リトモはファンを1段回すだけでぬくぬくと快適.アクセルを踏めば加速するし,ブレーキを踏めば止まる.ふと「これがバイクだったら凍りついてるだろうな」.そう考えるとリトモも安楽な乗り物です.冬の夜でも楽しめるのがクルマのメリットですね.
帰路,明かりの消えた料金所をパスしてふたたびグリーンロードへ.
コーナーに飛び込んでいくジュリアを見てもブラインドコーナーには怖くて突っ込めないのです.曲がったところにクルマが止まっていて対向車が来ていたら,なんて考えるからいけない.とっさに回避する自信がないから右足を緩めてしまう.
街中を「移動している」ときは 3,000rpm も回るとやかましいのでシフトアップしてしまうリトモですが「走らせている」ときは 3,000rpm から上が楽しい.そこからぐっと踏み込むと 4,000rpm に向かってクォ〜ンとエンジンが唸りをあげて,一瞬タイムラグをおいて背中が押される.ゾクっとする瞬間です.これもリトモの楽しみのひとつですね.
グリーンロードの直線でそんなことを繰り返しながら楽しみます.ブレーキのフィールも良くなりました.納車当時からキャリパーがパッドを押している実感があったのですが,最初はパッドがローターを掴んでいませんでした.それがぐっと手応えが出てきたのです.エンジンは快調,ブレーキもOK,あとはタイヤだけです.
- ■ 思いが伝わらなくて
- ところがヒール&トウがかならずしも決まらないんです.
155とちがってリトモは回転が合わないとシフトが入りにくい.流す程度であればシフトも一旦ニュートラルに抜いてからシフトする感覚でやさしく操作したいから,踵で煽るときもヴォンっと短いものではなくヴォ〜ンと長めに踏みます.そして回転が落ちてきたときにすっと入れてやるのです.
のんびりしたペースであれば問題ないのですが,ちょっと気合いを入れるとタイミングが合いません.シフトダウン後の加速もいきなりアクセルを開けるとぎくしゃくすることがあるし,コーナーではステアリングをしっかり握っていないと振られます.片手運転なんてもってのほか.「あなたの操作するとおりに動いてます」と言う感じ.はい,わたしが下手なんです.
わたしがクルマを走らせるレベルなんて知れています.クルマの限界を感じるまえに自分の技量の限界が来ます.結局はクルマの守備範囲と自分の守備範囲が重なった部分で楽しむしかありません.そこに安住していては進歩がないから折をみてサーキット走行なども体験してきましたがどうもわたしは飲み込みが悪いようです.
「こんなふうに走らせたい」という思いがクルマに伝わるかどうか.そこで必要になるのが技術です.その日家族と出かけた公園で,黙々と竹馬を練習する長男の姿を思い出して「ごちゃごちゃ言わずに練習するしかないんだな」と思うのでした.