RITMO REPORT No.25
リトモを「サーキット仕様」にするために1週間ちかくかかりました.その間わたしは元の自転車通勤.雨の降る日はリトモのありがたみが身に染みました.

■ 走行会前夜

ようやくリトモが帰ってきました.

みるとOMPの真っ赤なバケットシートと SABELT の4点式シートベルトがついています.座ってみるとさすがにタイト.ノーマルよりも座面が低くなって走りやすそう.あ,ステアリングもコーン型のMOMOに変わっています.おかげでハンドルがすこし近くなりました.

RE710kai に加えて,バケットシートに4点ベルト,ステアリングまで奢ってもらって,いきなりコンペティティブなムードが漂います.リアにはOMPのステッカーまで貼ってあります.おまけに洗車までしてあって感謝,感謝です.

じつは今日Eワヤマさんから電話があったのです.「バケットシートなんですけどやっぱりいいですねえ」とすごくうれしそう.どうしたのかと思ったら「いま山を走ってみてるんですけど,これからルッソに戻って増し締めとかして夕方に戻しておきますね」.

エアクリーナーカバーを外そうとボンネットを開けたら「あれ,外してあるぞ.さては」とトランクに置いておいたプラグをみると BP6ES.プラグも7番に戻してあります.気を利かせてくれたんですね.ちなみに BP6ES もススで黒くなってます.6番でも焼けないというのはどういうことでしょう?

この際そんなことはどうでもいいや.ヘルメット,ドライビングシューズとグローブをトランクに積んで準備完了.リトモのオドメーターは 56,740km.納車後約 1,300km 走ったことになります.もちろんわたしひとりで走ったわけではありません.タイヤを新調したらワインディングを走らせてみようと思っていたのですが,時間もありませんでしたし,それ以上に限界付近の挙動を知らずに走るのは不安だったのです.

エンジン,足回りともにノーマルのリトモで明日はどれだけ走ることができるか楽しみです.あまりムキにならずリトモの挙動を探りたいと思います.

■ 走行会当日

瑞浪のYZサーキットで3時間貸切りの走行会.ルッソのお客さんで3クラス,他のショップで1クラス,計4クラスに分かれます.

Aクラスはロータス・エリーゼ,アルファGTV,マセラティ・シャマル等,Bクラスはアルファ75,155,145,Cクラスがその他(笑).ロータス・ヨーロッパ,トヨタMR2,ユーノス・ロードスター,アルファロメオ・ジュリア・スーパー等にリトモが混じっています.

Cクラスに入っているはずの横山さんのジュリア・クーペがいません.聞くところによると途中の中央高速でエンジンが派手にブローしてサービスエリアに置いてきたそうです.

グループ順に走行開始.AクラスのペースカーとしてリトモをEワヤマさんが運転して先導します...が,待避スペースで止まってボンネットを開けてます.エンジントラブルでしょうか?

リトモがピットに戻ってくると長屋さんが駆けつけます.キャブレターのところのスロットルリンケージ部分の割ピンが抜け落ちてスロットルが開かなくなったようです.長屋さんが針金で応急修理します.

さて,Cクラスの出走です.ヘルメットを被り,4点ベルトをぎゅっと締め,グローブをはめてピットレーンに並びます.競争ではないのですがドキドキします.

今回はいままでのサーキット走行のなかでいちばん楽しめました.

バケットシートとタイヤのおかげでしょう.上半身がシートにびしっと固定されていれば,あとはエンジンとミッションとタイヤのことだけ気にしていればいい.これはサーキット走行では大切なことです.

RE710kai には驚きました.グリップが良くコントロールの幅が広いのです.リトモはコーナーで踏ん張りが効かないだろうと思っていたらそんなことはありません.速いかどうかは別として,わたしのような入門者でも安心して楽しめました.

タイトコーナーの連続ですからアンダーが出て思うように曲がってくれずタイヤが滑るのですが,滑っていても慌てる必要がない.「なんだ,ステアリングが軽いぞ.このまま滑ってたら前に進まないよなあ」なんてのんきなことを考えながら右足をコントロールできるのです.グリップが戻るときも急激な変化がないからスピンせずに済みました.(笑)

Eワヤマさんの隣に同乗したのが最後になったのでわたしのライン取りがめちゃくちゃだったのがよくわかりました.シフトダウンのポイントからクリップの取り方までちがう.しかしEワヤマさんはエリーゼで走ったあとだったので「曲がらない〜」と苦労していました.

コーナー手前のブレーキングは直線をつくってやらないといけないのは(頭では)わかっています.でもそこであえてステアリングを切り込みながらブレーキングしたら滑り始めるのです.「このまま行けばドリフトになるのかな?」とちらっと思ったのですがあきらめて(笑)一度はその状態でシフト時にステアリングを持つ左手が滑ってクルマが振れました.たいしてスピードが出ていないこともありますが「かっこ悪いなあ」なんて考える余裕があったのは慣れてきたのでしょうか.

Cクラスは気合の入った人はいてもみなさん無茶な運転をしないので走りやすかったです.抜いたり抜かれたりというのに慣れている人が多かったのかもしれません.

うしろを走っていると性格が見えるんです.慎重な人,恐る恐る走っている人,上手い人,危ない人.(笑) 当然危ない人が少ないほうが安心して走れるわけです.無茶なドリフト族にまじって怖い思いをしなくて済むのが貸し切りのメリットですね.

今日は寒くてクルマには好都合なのですが,最後のタイムアタックはパスしてリトモのなかから見学していました.バケットシートは倒せないので助手席側のシートを前に倒してリアシートに横座りしていると意外と広くて快適でした.ちなみにリトモはエリーゼオーナーの荷物運搬車でもありました.(笑)

走行終了後タイヤをみたらすこし荒れてはいますがしっかりしたものです.そういえば RE701kai は鳴きませんでした.派手にスキール音の上がっているクルマもあったのですがなにがちがうのでしょうね.

どうなることかと思っていたリトモでのサーキット走行ですが,ノーマル状態でも「楽しく走る」というレベルでは十分満足できるものでした.ライン取りはもちろん,シフトダウン時の回転合わせやステアリングの切り方など反省する材料には事欠きませんが,とにかく今日は楽しかった! スタッフのみなさん,参加者のみなさん,お疲れさまでした.

くわしいことや思い出したことなどはまた後日お話しましょう.