RITMO REPORT No.26
今回はサーキット走行を終えてつらつらと思うところを書いてみます.

■ 走行会後のチェック

翌日リトモのプラグを外してみました.街乗りではススで真っ黒だった7番プラグですが,さすがにサーキットを全開走行しただけあって電極は焼けています.1〜2番と3〜4番シリンダーのプラグで焼け具合に差があるような気がしますが交換時に掃除したかどうかがわからないのでなんともいえません.ふたたび「毎日乗る」モードに入りますから6番プラグに戻しておきます.

エアフィルターを外すと下に金網があります.それも外せばボックスのなかにファンネルが4つ見えます.よくみるとファンネルの内側が湿っているようです.ボックスの底に溜まっているのは燃料ではないでしょうか? 燃料ってキャブから逆流することってあるんですか?

ふとタイヤをみると「あ,欠けてる」.左フロントタイヤの肩が一部欠けてます.これ,わたしがやったのでしょうね.

そういえばサーキットを15分間全開走行してパドックに戻ってきたら下回りからカタカタ異音がしていました.どうも触媒のあたりが熱くなると音が出るようです.

当日の帰り道,Eワヤマさんを乗せて帰ったのですが中央高速でステアリングがプルプルと震えます.「ホイールバランスが狂ったみたいですね」.あとでホイールを見たらホイールウエイト(重り)が飛んでました.やはりあれはガムテープで押さえておかないといけないんですね.

キャブはオーバーホールキットがまだ入手できないので手を出していません.したがってまだ息継ぎします.だけど,仮にもサーキットを全開走行して「ガタが来た」という感じがしないのは予想外でした.以前ハチロクで走ったときはガタガタになってしまったのにね.

■ ふたたび日常モード

バケットシートはしばらくそのままにしておくつもりですが4点ベルトは邪魔なので外してトランクにしまいました.その状態で子供たちをうしろに乗せようとしたらバケットシートは倒れないから助手席側からしか乗り降りできません.ふたりして不思議そうに赤いシートを見ています.「これは競争するときの椅子なんだ.競争したわけじゃないけどサーキットは人も自転車もいないから思い切ってスピードが出せるから練習になる.だけどスピードを出しすぎたら曲がれなくて飛び出してしまうけどね」.

このバケットシートは座るとはまり込んでしまうし,うしろから両肩を押さえられている感じがして窮屈です.でも乗り心地の固さもバケットシートに座っていると違和感がありません.「これはコンペティティブなクルマなんだ」と勘違いすることができます.(笑)

黒いボディに真っ赤なシートというのは好みです.窮屈ですが背もたれがまっすぐ頭のうえまで伸びているから追突されたときのむち打ち対策にはなるかもしれません.一方そのおかげでバックするときにちょっと邪魔かな?

昼間ちょっと暑いからクーラーを入れたら冷風が出てきました.ほんとうにコンプレッサーが働いているのかどうかはわかりませんが,スイッチを入れると 1,000rpm のアイドリングが 800rpm に落ちて右足で補助しなければなりませんでした.すくなくとも動く気はあるみたいです.

走行会ではロールゲージが入ってエンジンもチューンしてあるようなクルマもいました.リトモも手を加えていけばそれなりに進化はするのでしょうが下手にチューンすると泥沼にハマりそうなので何もしません.ノーマルでも RE710kai と OMP のバケットシートで十分です.アンダーが出ようがどうしようがクルマのポテンシャルを上げるよりも自分の腕を上げるほうが先決.

YZサーキットでは第1コーナーで踏むと2コーナーで左に貼り付きそうで怖かった.もうちょっと踏ん張ってくれるとタイムは縮まるのですが,高性能車に「乗せてもらう」よりは「乗りこなす」ほうが楽しいはず.ほどほどのパワーでちゃんと走ってくれれば十分です.ノーマルでもいいタイヤさえ履いておけばサーキット走行も楽しめることがわかりました.

だからリトモは最後まで「気軽に楽しめるクルマ」であってほしいのです.

これまでのところ,当初心配していたようなトラブルもなく順調に距離を伸ばしています.ちなみに走行会後の給油では燃費はリッター当たり5.8kmでした.

エアフィルターカバーも外したままなのでまた吸気音を響かせながらリトモは走り続けます.