RITMO REPORT No.27
リトモではなく hisata が2週間ほど「入院」してしまい,このレポートもブランクが空いてしまいました.まだ右脇腹の抜糸が済んでいないために右腕に力を入れにくいのですがリトモ・レポートの再開です.

■ お花見リトモ

そういえばまだ息継ぎの問題は残っています.このレポート期間中にキャブレターのオーバーホールはできないかもしれないので他の可能性も考えてみましょう.

キャブレターのアイドルジェットか加速ジェットの太さが合っていないのかと考えてみたものの(その可能性もまだ残されていますが)そもそも太めのジェットが入っているので,ジェットが詰まっているのでもない限りジェット交換で済む問題ではないように思います.もしもキャブが原因だとしたらオーバーホールするのが近道です.

キャブの燃料系以外に,フルトラ(digiplex)の点火系の問題も考えられます.リトモの取扱説明書にもフルトラキットと各センサー類の結線および接触については確実にと書いてあります.接触不良のためにある回転域で点火タイミングが狂うということもないとはいえないでしょう.

そこで digiplex 下部のおおきなコネクタを外したら接点に茶色いグリスが塗ってあります.わたしは電気接点のグリスは嫌いなので(好き嫌いの問題ではないけれど)パーツクリーナーで吹き飛ばしました.クリーナー成分が揮発したら再度接続してエンジン始動テスト.エンジンをかけるのにコツが要ることを思い出しましたがとくに問題なさそう.

退院して最初の週末,絶好のお花見日和なので家族でリトモで出かけることにしました.

ところが妻は「リトモで大丈夫?」と心配顔.155は昨日運転したんです.パワステだから楽でした.

リトモはまずOMPのバケットシートが右の脇腹に当たらないかどうか心配だったのですがそれは大丈夫.なにより困ったのがステアリングの重いこと.右腕に力を入れると傷口が痛むのです.おまけにシフト操作まで右腕なのには参りました.パワステ+AT車に乗りたいと思う日が来るとは思ってもいませんでした.

走り出すと息継ぎはほとんどしません.明らかに入院前よりも症状が軽い.フルトラの接点を掃除したから? いや,ちがうでしょう.でもエンジンが冷えてても温まっても息継ぎしてたから気温が高くなったことは関係ないはず.他になにか理由があるのでしょうか.

水温計の針もはやく上がってきます.2週間の間に春が近づいたのですね.

ゴトゴトと固い乗り心地.「リトモってこうだったんだ」と思い出します.これは病み上がりに乗るクルマじゃないですね.刺激の強さが身体に毒です.といいつつバケットシートに座ってるわたしはなに?(笑)

妻に言わせると「リトモって一生懸命走ってるっていう感じがするわね.こうして窓開けてるとスピード感があるわ」.エンジン音がにぎやかで振動がおおきいせいでしょう.

暑いくらいなので窓を開けて走ったのですが,クーラーの動作テストもしてみました.スイッチを入れてもすぐには効かず,しばらくしてから冷風が出てきます.これで正常に動作しているのでしょうか?

ルッソに寄った帰り道,リトモを見かけました.しかも黒の130TCです.一瞬目を疑いました.乗ってる人もいるんですね.どちらのリトモが調子がいいのか気になります.(笑)

■ お散歩リトモ

明け方に目が覚めたのでリトモで走りに出ました.午前5時半,夜が明けてきていますがまだ薄暗いのでヘッドライトを灯け,肌寒いのでヒーターを入れて東へ向かいます.

だれかを誘うにも「この時間じゃ叩き起こすわけにいかないな」と思いつつ,名古屋ICのそばをかすめて猿投グリーンロードへ.まだ営業前なので料金所もフリーパス.じきにトラックのうしろについてしまったので音楽を聴きながらのんびり流します.夜が明けてくるなかを走るのって大好きです.

グリーンロードを抜けた突き当たりを北へ.

足助まで来るのは久しぶり.「今日はどこまで足を伸ばそうか」.まだ無理はしたくないから茶臼山はあきらめよう.「それじゃ,いこいの村だな」.

香嵐渓を過ぎて国道153号が左にカーブするところを直進して県道33号に入ります.ここから15kmほどタイトなワインディングが続きます.いきなり霧が出てきたので路肩に寄せてフォグランプを灯けようとしたのですが「なんだこれ,灯かないぞ」.

しばらく行くと霧も晴れ,右に左にリトモを回します.コンパクトなハッチバックだからタイトなコーナーも道路幅にゆとりを感じます.2速はすぐに吹けてしまうので3速にシフトしたと思ったらまた2速とせわしないことになるけれど,バケットシートに身体を任せておけばいいというのは至極快適.これがノーマルシートだと足で踏ん張ることになって疲れてしまう.とはいえ,いつ対向車が来るかわかりませんから無理は禁物.タイヤのグリップが怪しくならないペースで走ります.

「いこいの村愛知」までちょうど1時間で到着.ここまで約60km.

休憩を兼ねて証拠写真を撮りました.目立つクルマではないけれど雰囲気があります.リトモのエンジンを止めて降りるとガスの匂いが鼻をつきます.排気漏れでもしてるのでしょうか.そういえば車内もすこしオイルの匂いが漂っています.でも気分が悪くなるほどじゃない.「クルマの匂い」がするのです.こういうのを「自動車臭い」というのでしょうか.

来た道を引き返すのもつまらないのでそのまま153号線方面へ抜けます.下りのヘアピンをいくつも抜けると伊勢神トンネルのそばへ出ます.

そのまま走るとまた香嵐渓に戻るのですが,途中右折してグリーンロードの枝下(しだれ)ICへの抜け道へ入ります.おや,ここも県道33号です.ここは畑が開けていたりと開放的な田舎道です.ヒーターを入れたまま運転席の窓を全開にすると気持ちいい.アクセルを入れるとブォ〜ンと吸気音が響いてゾクゾクするんです.

そこそこのパワーと「余計なお世話」のないシンプルさがいい.

2速も3速もすぐにレブリミットに当たってしまうけれど,それだけローギアードだからタイトなワインディングでも引っ張って走ればいい.ブレーキング,シフトのタイミング,回転数,スピード,ステアリングの切れ角などがいい感じで決まるとすごく気持ちいいし,うれしい.

こういう場所では「いまコイツと山道を走ってるんだ」という手応えがほしい.以前サーキットで限界を体験しているから扱いやすい.リトモらしさを感じるリズムで走らせるときが最高.

帰路もちょうど1時間だったから往復2時間.120kmの散歩というよりジョギングでした.もうすこし元気があれば伊勢神からそのまま茶臼山を目指せばいい.できれば今度は誰かを誘ってみましょうか.