「ヒーターが効かない」とマセラティ・ギブリが入庫しました。吹出口から風は出るけれど暖かくなりません。 調べてみるとヒーターバルブのモーターが動いていません。ヒーターバルブというのは、エンジンで温められた水をヒーターコアに流す量を調整する弁です。いわば水道の蛇口。温水をたくさん流したほうがヒーターコアを通り抜ける風は暖かくなります。その弁を動かすモーターが壊れたらヒーターは効きません。 ただ、弁が開いた状態で壊れることもあり得ます。そうなると夏に冷房が効きにくくなります。冷房と同時にヒーターをかけるわけですから。 ヒーターバルブモーターは手のひらサイズ。いわばステップモーターで、黒い樹脂ケースから出ている軸がゆっくりと回転します。 | |
「古いモーターは要らないなら分解してみよう」とメカニックのITOとバラしてみました。 半分に割ると、金属ケースのほうにモーターが入っていました。ピニオンギアは真鍮製です。 | |
金属ケースの反対側のフタを開きました。ギアを組み合わせて回転スピードを落としてトルクを引き出しているのでしょう。 | |
マブチモーターが出てくるかと思ったら BOSCHのマークが印刷されていました。ブラシが交換可能な、割と上等なモーターでした。バッテリーにつないだら回りましたが回転が弱い。おそらくモーターが劣化したのでしょう。 ヒーターバルブモーターには接続端子が5つ並んでいます。グランド(アース)に正転、逆転、それに軸位置を知るための端子が2個だとか。位置センサーはどこにあるんだろ? | |
樹脂ケースの反対側を開けました。 太い軸が最終出力軸。白いギアは関係してません。 | |
白いギアがついている可変抵抗(かなー?)が位置センサーだったようです。 一応納得。あー、スッキリした!(笑) | |
全員集合! 自動車は実に多くの部品から作られていることを実感します。 余談ですが、PlayStaion2の「グランツーリスモ4」に凝っている長男は、ルッソのホームページの試乗記を読んで「エリーゼが欲しい」。中古の HONDA CIVIC TYPE-R をチューニングしてレースで地道に賞金を稼ぎ、ついに LOTUS ELISE 111R を手に入れたようです。国内A級ライセンスも取得したらしく、わたしよりも上手です。将来運転免許を取るなら絶対にマニュアル免許を取って、最初はマニュアル車に乗るように言ってあります。そのほうが絶対に楽しいから! |