BX REPORT No.22
10年物レポートは「夏が鬼門になるだろう」とは予想していましたが梅雨に湿気で苦労するとは思っていませんでした.

■ 油断大敵2

傘をさしてBXの駐車場まで歩きます.きのうから大雨が降り続いていてイヤな感じ.案の定エンジンがかかりにくい.「まさかあのときとおなじ?」とAレンジにシフトしたら予想的中.二度とエンジンはかかりませんでした.

チョークバルブに仕掛けたバネを外したのですが時すでに遅かったようで完全にカブってしまいました.雨の中,プラグを掃除したくないし,その時間もないので自宅に戻ってアルファ155で出かけました.

途中で止まるよりはマシですが情けないものですね.昔,単気筒のバイク(SR400)もカブるとやっかいでした.ツーリング先でキックを踏み下ろすのに疲れてへたり込んだことも何度かあります.

「バイクなら押しがけもできるけどATのクルマはどうしようもないナ」.いえ,エンジンをかけ損ねたわたしがいけないのです.

どうやらわたしは負けず嫌いのようです.
昼休みに戻ってBXのキーを持って出ました.

雨も上がったので今度は大丈夫でしょう.バネ仕掛けは外したまま1回,2回とクランキング.かかりそうな気配はあります.右手と右足に神経を集中して3回目.よし,止まるな,頑張れ!

3分ほど暖機しても右足を離すと止まりそうになります.左足ブレーキも疲れるのでストール寸前のエンジンを救うべくクルマを飛び降り,ボンネットを開けてチョークバルブを押さえました.再度バネを仕掛けるとアイドリングが高いので針金をすこし緩めました.非常にアバウトな自動チョークであります.(笑)

そうこうしているうちにエンジンも暖まったのか,その後スタートしてクーラーをかけてもストールすることはありませんでした.

それにしてもどうして雨の日に限ってこういう目に遭うのでしょうか.

■ 雨に踊れば

翌日も雨.さすがに梅雨は気合いが入っています.

さあ,今日は失敗するわけにいきません.以下わたしの頭の中の様子です.

「これまで2回カブってしまったのは雨もあったけど前日が休みでクルマを動かしていなかったはず.今回はきのうも乗ってるから大丈夫,かな? いずれにしろエンジンがかからないわけじゃない.かかったときに慌てて出ようとするから止まってしまうんだ.でも暖機するのは面倒だ.できるだけ暖機せずにスタートするにはどうすればいい? バネ仕掛けを外そうか.いや,それじゃ走りにくくて仕方ないからこのまま行くぞ」

エンジンは一発でかかりました.しばらく右足で様子を見ます.アイドリングもちょうどいい感じ.「もう大丈夫だろう」とAレンジにシフトしました.無事出発です.

ひとつにはバネでチョークを引き過ぎていたのでしょうが,それだけではないはず.友人に相談したところ「ハイテンション・コードかディストリビュータが悪いのかも」とのこと.湿気のためにリークしている可能性があるという意味でしょうか.

そういえば一度ストールするとシリンダーで火花がちゃんと弾けていないような感じがしました.これは仮説ですが,雨が降ると4気筒のうち1気筒は火花が飛ばなくて残り3気筒でエンジンはかかったとしてもカブってしまうと1気筒しか火花が飛ばなくてエンジンがかからない.実際に最後は「1発しか弾けてないぞ」と感じて,つぎにはまったく手応えがなくなりました.「これじゃかかるはずがない」という無力感.

これで雨の日の乗り方もわかったので追求しなくてもいいのですが,これも「乗りかかった船」ということで.(笑)