高速を走った直後は1速に入れようとするとガリっと鳴ったのですが翌朝には直っていました.ミッションが熱くなるといけないのでしょうか.異音はしなくても1速に入りにくいことがあって,そのときは2速に当てれば入ります.やはり1速のシンクロが弱いようです.

シフトするときはたとえば1速から一旦ニュートラルでひと呼吸おいてから2速に入れるとスムーズに入ります.強引に押し込まずにやさしく操作するのがコツみたい.

■ サウンドとノイズ

カーステレオの「滑落防止テープ」は剥がしました.

1.2mm 厚のプラバンを長方形に切って枠を作ったのです.ところがダッシュボードに接着しようとしても着きません.ボディ側は塩化ビニールかなにかでできているみたい.仕方ないので強力両面テープで貼ったところに「取付キット」を差し込みカーステレオを入れました.でもまだデッキを引くと抜けます.

夜中に車内をのぞくとデッキに電源が入っているのが見えるのです.もちろんカーステレオの電源は切ってあるのですが液晶のバックライトがついたまま.バッテリーが上がることはないでしょうが気になります.アクセサリー電源のコードを真ん中で切断して外部にスイッチを付けたいからまだ固定していません.

高速道路を走るときはカーステレオのボリュームを思い切り大きくしないと聞こえません.そこまでして聴かなくてもいいのですが「そうしたほうがリズムに乗れるかな」と.(笑)

たとえばアルファロメオだと「このエンジン音があれば音楽なんて要らない」と思えるのですが,どちらも音にちがいはありません.わたし自身「エンジンの音とフィールが気に入って」155を買ったクチですから音にはうるさいです.(笑)

音楽って聴いて気持ちいい,あるいは気持ちが休まる,高まる,感動するといった方向で進んできたように思います.だからクルマの音よりもはるかにわかりやすく心地よいものです.せっかく「個室」にいるのだから,わたしはクルマでも音楽を楽しみたい.だけど大音量で音楽を聴いていてもアクセルを踏んでいくと音楽が意識から遠のいていきます.

クルマの音ってなんでしょう?

排気音,吸気音,エンジン音がその代表でしょう.いずれも好みがあると思いますが,わたしは排気音は控えめで吸気音とエンジン音がしっかり聞こえるクルマが好きです.もちろんヌケが良くて迫力のある排気音も大好きですが自分で乗るクルマ(ここではリトモ)には求めません.「聴きたくない人もいるだろうからクルマの音は自分だけが楽しめばいい」のです.

そういえばリトモのエンジン音って聞こえているのでしょうか.吸気音ばかり耳につくので聞き分けることができません.ガタガタ,ミシミシという音をくぐって時折シュイーンというメカニカルな音が聞こえてきます.

気持ちいいと感じるクルマの音とはどういうものか.測定してFFT(高速フーリエ変換)かけて周波数成分を分析してみたい.でも実際に走行させるとロードノイズなどの雑音が多すぎて分析困難でしょう.無響室にシャシーダイナモを持ち込むしかないでしょうかね.

クルマの音だけ聴いてもワクワクしないかもしれません.結局は自分の操作に応じて変化する音だから気持ちいいのだと思います.楽器でいい音色を出せたときの喜びに似ているかもしれませんね.

■ 毎日乗ること

リトモが我が家に来てから一度も155のステアリングを握っていません.

レポート車だから「できる限り毎日乗る」というEワヤマさんとの約束もあるのですが,新しいオモチャを手に入れた子供のような心境もあります.でも冷静に考えると通勤程度であればリトモで十分なのです.コンパクトだから街乗りや買い物にも便利.

...と昨日までは思っていたのです.でも No.4 の「はじめてのハイウェイ」を経験して「リトモは手強い」ことに気づいたのです.こんなクルマに何ヶ月も乗りつづけるのかと思うと気が重くなってきました.

「こんなクルマ」とは何を指すのでしょう?

  1. ステアリングが重い
  2. 足回りが固い
  3. 冬の朝はエンジンをかけるのに苦労する

「そんなのたいしたことないじゃないか」と思うでしょ? わたしもそう「思っていた」のですが,旧車に慣れた方ならともかく現代車に慣れた身にはリトモは刺激が強いのです.

これまでもルッソのホームページで試乗記などを書いてきました.たとえば近所を一周するだけの試乗に比べれば週末,自宅に預かって好きなところへ走りに行くほうがいろんなことがわかります.でも今回の企画はいままでとちがいます.レポーターの元へレポート車が「納車」されてしまうのです.これは罠だったのかもしれません.(笑)

リトモを走らせるのはすごく楽しいです.楽しいんだけど「もう満腹.ごちそうさま」という感じ.

「楽しいけど疲れる」クルマってありますよね.走るためだけにあるクルマ.いわゆるピュアスポーツってそういう傾向があるでしょう.

そんなクルマを足代わりに使うなんて(もちろん可能だし実行している人も多いでしょうけど)どこかに無理があるような気がします.リトモは実用車のカタチをしているので同情してもらえそうにありませんが,クルマを見た目で判断してはいけません.ふつうの人は狭い駐車場で切り返す羽目になったら二度と乗りたくなくなるはずです.横山さんのジュリアクーペよりも「重ステ」.マーチRといい勝負.おなじノンアシストでもエリーゼは軽いのになあ.

うちには155があるからEワヤマさんはあくまで「リトモは hisata さんが楽しむためのクルマ」としてぶつけてきたのかもしれません.だとしたら理想的な2台体制ですし返す言葉がありません.

リトモに毎日乗るのがつらくなったホントの理由を話しましょうか.

よくわからないまま乗っていれば,好奇心から乗りつづけることができるでしょう.だけど「リズムに乗ってワインディングを駆け抜ける楽しさ」を知ってしまったために普段の街乗りが苦痛になったのです.

「リズムに乗る」チャンスを探しながら「毎日乗る」のが正しい姿勢なのでしょうね.