RITMO REPORT No.7
連載をはじめて今日で一週間.リトモに毎日乗って,毎日書いてみました.納車後450km走行.密度が濃く,寝不足の一週間でした.

■ 2回目のハイウェイ

No.4 のときとおなじコースを走ってきました.「まずは名古屋ICのループだな」と思っていたら「名古屋〜東名三好 渋滞6km」.合流の手前から渋滞してます.

エンジンを吹かすとブォンと吸気音が響くのですが,じわっと踏むとエンジン音が聞こえます.意外と低い音です.そこにベルトかなにかのシュィ〜ンという音が混じって「リトモの音」になっています.冬は窓を閉めているので排気音は聞こえません.一度リトモが走っているときの音を外で聞いてみたいものです.

渋滞を抜けると順調に流れます.アクセルの着き(レスポンス)はいまひとつですが,3,000rpm から 4,000rpm へ向かってクォ〜ンっと加速していく様はなめらかで気持ちいい.気が付いたら結構なスピードが出ています.基本的にエンジンは快調.よく回ります.

スピードを出すのはいいけれど止まれないと恐ろしい.問題はブレーキです.高速を下りて浜名湖レイクサイドウェイの直線で何度かブレーキをつよく踏んでみます.ABSがついていないからステアリングをセンター位置でしっかり握って思い切り踏んでいるつもりなのですがフロントタイヤが鳴きません.タイヤが古いせいでしょうか.

帰路おなじ場所で踏んだらフロントからキュキュっとスキール音.効きました.やっと当たりがついてきたようです.ブレーキとアクセルを踏むたびにトランクでガタンゴトンと荷物が暴れます.滑り止めシートを敷かないといけませんね.

トリップメーター322kmで燃料警告灯がついたのでスタンドで「ハイオク満タンね」.35.2リッター入ったから燃費はリッター9km.高速中心でこれですか? ともかく「いま入れたガソリンを使い切ったら 4,000rpm リミット解除だな」.

東名高速の走行車線を流しながら「これで 3,000rpm か.155の 4,000rpm くらいの音がするな」.この騒がしさも疲れる原因のひとつでしょう.リトモで 4,000rpm 回すと155の 5,000rpm の迫力があります.だから4速 3,000rpm になると「うるさいな」と5速にシフトアップしてしまうのです.こいつでサーキットを走ろうとすると2→3→4,4→3→2と忙しいことになりそうです.

JAFの入会金を振込みました.振込依頼書の控えが1ヶ月間「仮会員証」になります.発煙筒と使い捨てカメラも積みました.これでリトモに乗るための装備は大体揃ったかな.あ,牽引ロープがまだでした.(笑)

■ 楽しむための懸案つぶし

カーステレオのアクセサリ電源を手動で切るためにトグルスイッチを買ってルッソに行ったら「この間は時間がなかったけどキーシリンダーから引いてきてあげるのに」と長屋さん.ステアリング左側のヒューズボックスカバーを外したところで遊んでいるコードがそれでした.延長コードをつくってめでたく解決.イグニッションを切ればカーステレオの電源も落ちます.

「あのピーっていう音はなんでしょうね」「あれはドアロックのアクチュエータじゃないかな」「でもそこのリレーを触ると音が変わりますよ」というわけで長屋さんが3つ並んでいるリレーの真ん中を抜くと音が止まってドアロック機能も停止しました.リレーから音が出ることもあるんですね.このドアロックは言うこと聞かないから手動のほうがいい.

運転席の足元に潜り込んでいた長屋さんが「走ってたら足元が寒くないですか?」.そういえば天気がいいとポカポカ暖かいのに足元だけは寒い.「チョークのケーブルを通してある穴から光が見えるんです.ここから風が入ってきますよ.ふさいでおきましょう」とケーブルにパイプ状のカバーをかけて埋めてくれました.「よし,これで3つ解決しましたね」.

リトモでワインディングを走ると気持ちいいという話をしていたら「シートはどうです?」「ホールドが甘いですね」「それじゃシートレールはあるから,横山の持ってるレカロを走行会までに付けましょうか」「賛成!」.勝手に決めていいのでしょうか.

フットレストがないことを話したら「アルミ板を曲げてボディに固定すればいいんですよ」.「しめしめ,これで付けられるぞ」と思っていたら運転席の長屋さんが「これならフットレストがなくても足が置けるじゃないですか.ぼくはこれでいいな」だって.たしかに垂直部分に足を置くこともできないわけではありません.この様子だとフットレストは付かないだろうな.

「ハンドルは遠くないですか? Eワヤマには一度に全部やってあげなくていいって言われてるんですけど」とステアリングボスを出してきます.25mmのスペーサーを噛ませてみようと試したらホーンボタンがはまりません.「残念でしたね.また考えておきます」.

2,000rpm 手前の息継ぎについては「どういうときに出るのかが特定できませんけど,アクセル開度とフルトラキットが決める進角が合わないのでしょうね」というような話でした.わたしには意味不明だったのでまちがっているかもしれません.あしからず.この息継ぎはかならずしも出ないからあまり気にしていません.慣れました.

155はトラブルが少なくてメカニックの長屋さんと話す機会はあまりなかったのですが,リトモになって相談することが急に増えました.自分が乗ってみて感じたことや疑問をぶつけるとすぐに答えが返ってきて納得したり,いっしょに考えたりするのが楽しい.ひとりで考えていてはわからないことや勘違いしてしまうことを修正できます.

「リトモみたいなクルマは突然止まる可能性は低いんです.突然来るとすればトランジスタ点火ユニットが死ぬとか.でも,あれは最初から新品だったからしばらく大丈夫じゃないかな」.つまり,不具合の前兆を見落とさなければ大きなトラブルに至ることは少ないという意味でしょうか.どんなに気をつけていても止まるときには止まるという部分もあるでしょうが,自分の操作と注意力でトラブルを未然に防ぐことができるならうれしい.気心が通じていれば付き合っていけそうじゃないですか.

長屋さんの作業の合間にオイルゲージを見たら MAX レベルで異常なし.Eワヤマさんが「一度にやらなくていい」というのも最初から手を入れてあると変化がわからないし,有り難みがないだろうという親心でしょうね.

「よし,これでスッキリしたぞ」とリトモに乗り込んで帰ろうとすると「あれ,窓が開かない」.ドアロックとパワーウィンドウがリレーを兼用しているのです.ガッカリ.長屋さんいわく「今度ドアロックの配線を探して切りましょう」.

解決したのは3−1=2件でした.楽しみながらひとつずつ行きましょう.